エムティーアイが気象研究所の委託先に採択!

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する「研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)※」において、気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)の委託先として採択されました。  本年度は、「局地的・突発的な荒天対策のためのスタートアップとの連携:AIを用いたリアルタイム防災フィールド構築」において、これまでに鉄道事業者と航空事業者を対象に開発した竜巻予測システムを活用し、一般利用者向けに竜巻進路予測も可能な気象情報提供アプリを研究開発します。  ※詳細はこちら「内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/bridge/index.html」   ◆研究開発委託の背景  竜巻などの突風や局地的大雨による被害は国内外問わず相次いでおり、局地的・突発的に発生することが多いこのような大気現象を未然に防ぐための様々な対策が求められています。  気象研究所では、内閣府が主導する研究開発において、2018年よりAI(人工知能)を活用し、竜巻の進路や局地的大雨の予測精度の向上を目指す取組みを実施しており、それらのデータを活用し鉄道や航空機などの安全運行をサポートするシステムの開発を行ってきました。  当社は、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』や航空気象システム『ARVI』などの気象情報サービスを提供し、利用者が直感的に危険を察知できるよう雨雲を3Dで立体的に描画する意匠権を保有していることや、これまでの取組みにおいて関連した開発実績があることから、気象研究所の委託先として採択されました。 <これまでの取組み> 2018年度~2020年度 鉄道事業者と航空事業者を対象に、竜巻等突風の予測情報と列車の運行情報や航空機の位置情報などを組み合わせ、竜巻等突風や局地的大雨による危険性を知らせるアラート情報生成システムの開発。※1 2021年度~2022年度 竜巻・局地的大雨の探知結果をスマートフォンやタブレット端末に通知するサーバーシステムを開発、将来的なサービス実用化に向けて、アラート情報生成システムをスマートフォン・タブレット端末向けに改良。※2 ユーザーが撮影した気象状況の画像情報をシステムへ登録する一連の機能を搭載した撮影アプリの開発。※3 ◆2023年度の研究開発について  当社はこれまで、鉄道事業者と航空事業者を対象に竜巻等突風・局地的大雨の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムや撮影アプリの開発を行ってきました。本年度はそのノウハウを生かし、アラート情報生成システムとGPS位置情報を組み合わせることで、一般利用者向けに竜巻の進路予測も可能な気象情報提供アプリの研究開発を行います。  本アプリでは、竜巻が発生するとリアルタイムにプッシュ通知で知らせ、竜巻の位置と予測進路を3D描画でアプリに表示します。さらに、現在地または検索地点が予測進路内の場合には警報通知が送信され、竜巻アラートボタンをクリックすることで詳細情報や風速イメージを確認することが可能です。  また、将来的な実用化に向け、竜巻に対する危機感を持ちユーザーが回避行動へ繋げることができるかアプリの有用性についての実証実験を行います。   (開発するアプリのイメージ図) 実施期間:令和5年10月23日から令和6年3月29日 ※本委託研究には、研究開発とSociety...

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する「研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)」において、気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)の委託先として採択されました。
 本年度は、「局地的・突発的な荒天対策のためのスタートアップとの連携:AIを用いたリアルタイム防災フィールド構築」において、これまでに鉄道事業者と航空事業者を対象に開発した竜巻予測システムを活用し、一般利用者向けに竜巻進路予測も可能な気象情報提供アプリを研究開発します。

 ※詳細はこちら「内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/bridge/index.html

 

◆研究開発委託の背景

 竜巻などの突風や局地的大雨による被害は国内外問わず相次いでおり、局地的・突発的に発生することが多いこのような大気現象を未然に防ぐための様々な対策が求められています。
 気象研究所では、内閣府が主導する研究開発において、2018年よりAI(人工知能)を活用し、竜巻の進路や局地的大雨の予測精度の向上を目指す取組みを実施しており、それらのデータを活用し鉄道や航空機などの安全運行をサポートするシステムの開発を行ってきました。
 当社は、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』や航空気象システム『ARVI』などの気象情報サービスを提供し、利用者が直感的に危険を察知できるよう雨雲を3Dで立体的に描画する意匠権を保有していることや、これまでの取組みにおいて関連した開発実績があることから、気象研究所の委託先として採択されました。

<これまでの取組み>

2018年度~2020年度

鉄道事業者と航空事業者を対象に、竜巻等突風の予測情報と列車の運行情報や航空機の位置情報などを組み合わせ、竜巻等突風や局地的大雨による危険性を知らせるアラート情報生成システムの開発。1
2021年度~2022年度

竜巻・局地的大雨の探知結果をスマートフォンやタブレット端末に通知するサーバーシステムを開発、将来的なサービス実用化に向けて、アラート情報生成システムをスマートフォン・タブレット端末向けに改良。2
ユーザーが撮影した気象状況の画像情報をシステムへ登録する一連の機能を搭載した撮影アプリの開発。3

2023年度の研究開発について

 当社はこれまで、鉄道事業者と航空事業者を対象に竜巻等突風・局地的大雨の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムや撮影アプリの開発を行ってきました。本年度はそのノウハウを生かし、アラート情報生成システムとGPS位置情報を組み合わせることで、一般利用者向けに竜巻の進路予測も可能な気象情報提供アプリの研究開発を行います。
 本アプリでは、竜巻が発生するとリアルタイムにプッシュ通知で知らせ、竜巻の位置と予測進路を3D描画でアプリに表示します。さらに、現在地または検索地点が予測進路内の場合には警報通知が送信され、竜巻アラートボタンをクリックすることで詳細情報や風速イメージを確認することが可能です。
 また、将来的な実用化に向け、竜巻に対する危機感を持ちユーザーが回避行動へ繋げることができるかアプリの有用性についての実証実験を行います。

 


(開発するアプリのイメージ図)

実施期間:令和5年10月23日から令和6年3月29日

※本委託研究には、研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)予算が活用されています。

 

<ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』について>3D雨雲ウォッチ
最先端の気象レーダー「フェーズドアレイレーダ」や気象庁Cバンド気象レーダーの観測データを用いて全国の雨雲を3D描画で表示し、今まで察知が難しかったゲリラ豪雨発生の可能性を予測し、約15分~20分前にスマートフォンのプッシュ通知でお知らせするサービスです。また、落雷情報や予測が難しい強い雪・豪雪(地域により基準値設定)の可能性なども通知することで、突発的な気象災害への対策をサポートし被害軽減を目指しています。
また、2020年度グッドデザイン賞を受賞し、利用者が直感的に危険を察知できるようデザインにも工夫をしています。
URL:http://pawr.life-ranger.jp

 

<航空気象システム『ARVI3DARVI』について>
『ARVI』は、航空機の運航に影響を与える気象情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。
リアルタイムな気象現象と飛行ルートをひと目で確認でき、運航管理者による気象条件の良いルート選択や、安全なフライトプランの作成を支援します。また、データ量の大きい複数の気象情報を重ねて表示してもスムーズに操作ができるため、パイロットや運航管理者は、飛行ルート上に危険な気象現象が発生していないかを素早く確認でき、業務の効率化も図ります。さらに気象現象を3Dで可視化する『3DARVI』も提供し、直感的かつ迅速な情報の把握を可能とすることで、航空機の安全な運航をサポートしています。
『ARVI』の詳細についてはこちら : https://www.aviavi-arvi.com/

 

※1:気象研究所の委託先として、エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、鉄道・航空事業者向けに竜巻等突風の進路予測結果表示システムの研究開発を実施:https://mti.asia/?p=24457
エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、竜巻等突風・局地的大雨の 探知・追跡情報と交通データを組み合わせた予測アラート情報生成システムを研究開発:https://mti.asia/?p=28760

※2:エムティーアイが気象研究所の委託先に採択 最終年度の集大成として、 竜巻・局地的大雨・交通データ・カメラを組み合わせた情報生成機能の高度化へ:https://mti.asia/?p=31667

※3:エムティーアイ、気象研究所の委託先として採択! 「気象レーダー・カメラ・GPS等の計測システムと交通データを組み合わせた竜巻・大雨に関する情報生成システムの研究開発」を実施:https://mti.asia/?p=30022

 

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株式会社エムティーアイ 広報室
TEL: 03-5333-6755  FAX: 03-3320-0189
E-mail: mtipr@mti.co.jp  URL: http://www.mti.co.jp

 

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『3D雨雲ウォッチ』が、第46回隅田川花火大会の公認アプリに採択!

本日(2023/7/25)、下記のトピックを発信しました。 『3D雨雲ウォッチ』が、第46回隅田川花火大会の公認アプリに採択!~4年ぶりの開催に向け、気象情報の提供を通じ安全な大会運営をサポート~

エムティーアイ、あいおいニッセイ同和損保と気象災害に関わる課題解決に向けて業務提携

 株式会社エムティーアイ(代表取締役社長:前多 俊宏、以下、「当社」)は、MS&ADインシュアランス グループのあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(代表取締役社長:新納...

 株式会社エムティーアイ(代表取締役社長:前多 俊宏、以下、「当社」)は、MS&ADインシュアランス グループのあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(代表取締役社長:新納 啓介、以下 「あいおいニッセイ同和損保」)と気象災害に関わる課題解決に向けた業務提携契約を締結しましたのでお知らせします。
 業務提携の第1弾として、雹(ひょう)災の軽減を目的に、降雹を予測し通知するサービス開発を目指す取組みを行います。

◆業務提携の背景

 気象災害による被害が後を絶たない日本において、予測の困難な異常気象の危険性をいち早く通知し生活者の迅速な回避行動を促すことが気象情報サービス事業者へ求められています。そのような中、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』をはじめとした気象情報サービスの提供を行う当社は、3D描画技術や最先端の気象レーダの情報を活用し、今まで検知が困難であった気象情報を予測し、直感的にわかりやすく利用者へ伝えるためのノウハウを培ってきました。
 また、損害保険業界にとって、地球温暖化などの気候変動に伴い増加する世界的な異常気象は、支払保険金に直結する経営課題であり、気象災害の被害軽減は早急に対策が必要なテーマのひとつです。あいおいニッセイ同和損保は、これまで、台風や豪雨などによる被災建物棟数を市区町村ごとに予測し、地図上に表示するサービス『cmap(シーマップ)』を開発し無償で公開するなど、災害時の迅速な被害予測をはじめ、避難や救助活動の支援を目的とした取組みを実施してきました。
 この度、当社はあいおいニッセイ同和損保と両社の強みを生かした新たな気象事業の検討を通じて、気象災害に関する被害軽減を目的とした業務提携契約を締結しました。

◆業務提携の内容

降雹予測の精密化
 2022年6月に関東地方で発生した雹災害では、あいおいニッセイ同和損保に寄せられた建物や自動車などに関する事故受付件数が23,000件を超えるなど、雹災による損害は大きいことがうかがえます。一方で、降雹は短い時間で急速に積乱雲が発達することが原因のため、予測が困難とされています。
 そのような雹災の軽減を目的に、当社とあいおいニッセイ同和損保は、当社が保有する、局所的に発生する積乱雲を事前に検知する技術と、あいおいニッセイ同和損保が保有する、実際に雹災が発生した地点の保険金支払いデータを掛け合わせ、降雹予測通知サービスの開発を行います。
 試験的な取組みとして、当社が独自に開発したゲリラ豪雨・降雹予測ロジックを活用し、2022年6月12日に関東地方で観測された降雹の事例をもとに、甚大な被害が出た地域を絞り込み雹の発生状況を事後的に解析したところ、同日のデータにおいては降雹を20分前に予測できることがわかりました。

 降雹が多くなると見込まれる2023年6月からは、東京や北関東を中心に実証実験を行い降雹予測の精度向上を図るとともに、サービス開発に向けた検証を進めます。本検証結果をもとに、当社のスマートフォンアプリや、あいおいニッセイ同和損保の「cmap」アプリにて降雹予測通知サービスの提供を目指します。

 ※あいおいニッセイ同和損保が受付した発生保険金ベース 2023年5月8日時点

◆今後の展開

 今後は、当社が培った局所的に急発達する気象現象をいち早く検知するノウハウ・実績と、あいおいニッセイ同和損保が掲げる、保険商品や新たなサービスを通じて、未知のリスクや社会・地域課題を解決する「CSV×DX」(シーエスブイバイディーエックス)の視点を掛け合わせ、気象災害の被害軽減に貢献していきます。
 具体的には、保険金支払いデータをもとにピンポイント地点での気象被害の実態を把握し、降雹だけでなく、ゲリラ豪雨や台風、線状降水帯、豪雪などに関する予測精度をさらに向上させることで、被害軽減のための回避行動に役立つ気象情報の配信を目指します。

 

≪あいおいニッセイ同和損害保険株式会社の会社概要≫

社名

 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

代表者名

 代表取締役社長 新納 啓介

本社所在地

 東京都渋谷区恵比寿1−28−1

HP

 https://www.aioinissaydowa.co.jp/

事業内容

MS&ADインシュアランスグループ ホールディングス株式会社の中核事業会社として、自動車保険、火災保険、新種保険、傷害保険などの引き受けを行っています。中期経営計画の核となる考え方である「CSV×DX」を通じて、お客さま・地域・社会の未来を支えつづける会社を目指しています。

 

 

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エムティーアイが気象研究所の委託先に採択 

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)※において、気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)が2018年より実施する「AIを用いた竜巻等突風・局地的大雨の自動予測・情報提供システムの開発」の委託先として2022年度も採択されました。  5年連続の採択となる本年度は、「気象レーダーとカメラ映像を組み合わせた深層学習による運転支援のための高度な気象情報生成システムの研究開発」において、これまで開発したパソコン用システムの竜巻・局地的大雨の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムのスマートフォンやタブレットへの搭載や、昨年度開発を担った竜巻・局地的大雨などの顕著現象撮影アプリの高度化を実施します。  ※内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/prism/index.html ◆研究開発委託の背景  竜巻などの突風や局地的大雨による被害は国内外問わず相次いでいますが、局地的・突発的に発生することが多いこのような大気現象は、探知や高精度での予測は困難と言われています。  気象研究所では、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において、2018年よりAI(人工知能)を活用し、竜巻の進路や局地的大雨の予測精度の向上を目指す取組みを実施しており、またそれらのデータを活用し鉄道や航空機などの安全運行をサポートするシステムの開発を行っています。  当社は、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』や航空気象システム『ARVI』などの気象情報サービスを提供し、利用者が直感的に危険を察知できるよう雨雲を3Dで立体的に描画する意匠権を保有していることや、交通情報を取り扱うサービスの開発実績があることから、気象研究所の委託先として本年度も含め5年連続採択されています。 <これまでの取組み> 2018年度~2020年度 鉄道事業者と航空事業者を対象に、竜巻等突風の予測情報と列車の運行情報や航空機の位置情報などを組み合わせ、竜巻等突風や局地的大雨による危険性を知らせるアラート情報を生成するシステムの開発。※1 2021年度 竜巻・局地的大雨の探知結果をスマートフォンやタブレット端末に通知するサーバーシステムと、ユーザーが撮影した気象状況の画像情報をシステムへ登録する一連の機能を搭載した撮影アプリの開発。 ◆2022年度の取組み内容について  本年度は、これまでに開発したPC用の竜巻・局地的大雨など(顕著現象)の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムを、スマートフォンやタブレット端末向けに改良し、スムーズな操作や効果的な情報表示を実現することで、将来的なサービス実用化に向けたニーズ調査へ活用します。  また、昨年度開発を担った竜巻・局地的大雨などの顕著現象撮影アプリにおけるUI/UX※2改善を通じて、複数の竜巻・局地的大雨の探知情報が発生した場合の表示改良など、機能の高度化も行います。  さらに、日本同様竜巻が多い海外で利活用されることで、竜巻や局地的大雨による被害軽減につなげられる可能性も見据え、スマートフォンアプリの多言語化対応や海外地図上で竜巻データを表示する機能などの開発を行い、ニーズ調査※3につなげます。 実施期間:令和4年6月22日から令和5年3月31日 ※本委託研究には、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)予算が活用されています。   <ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』について> 最先端の気象レーダー「フェーズドアレイレーダ」や気象庁Cバンド気象レーダーの観測データを用いて全国の雨雲を3D描画で表示し、今まで察知が難しかったゲリラ豪雨発生の可能性を予測し、約15分~20分前にスマートフォンのプッシュ通知でお知らせするサービスです。また、落雷情報や予測が難しい強い雪・豪雪(地域により基準値設定)の可能性なども通知することで、突発的な気象災害への対策をサポートし被害軽減を目指しています。 2020年度グッドデザイン賞を受賞し、利用者が直感的に危険を察知できるようデザインにも工夫をしています。 URL:http://pawr.life-ranger.jp   <航空気象システム『ARVI』『3DARVI』について> 『ARVI』は、航空機の運航に影響を与える気象情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。 リアルタイムな気象現象と飛行ルートをひと目で確認でき、運航管理者による気象条件の良いルート選択や、安全なフライトプランの作成を支援します。また、データ量の大きい複数の気象情報を重ねて表示してもスムーズに操作ができるため、パイロットや運航管理者は、飛行ルート上に危険な気象現象が発生していないかを素早く確認でき、業務の効率化も図ります。さらに気象現象を3Dで可視化する『3DARVI』も提供し、直感的かつ迅速な情報の把握を可能とすることで、航空機の安全な運航をサポートしています。 『ARVI』の詳細についてはこちら...

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において、気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)が2018年より実施する「AIを用いた竜巻等突風・局地的大雨の自動予測・情報提供システムの開発」の委託先として2022年度も採択されました。
 5年連続の採択となる本年度は、「気象レーダーとカメラ映像を組み合わせた深層学習による運転支援のための高度な気象情報生成システムの研究開発」において、これまで開発したパソコン用システムの竜巻・局地的大雨の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムのスマートフォンやタブレットへの搭載や、昨年度開発を担った竜巻・局地的大雨などの顕著現象撮影アプリの高度化を実施します。
 ※内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/prism/index.html

◆研究開発委託の背景

 竜巻などの突風や局地的大雨による被害は国内外問わず相次いでいますが、局地的・突発的に発生することが多いこのような大気現象は、探知や高精度での予測は困難と言われています。
 気象研究所では、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において、2018年よりAI(人工知能)を活用し、竜巻の進路や局地的大雨の予測精度の向上を目指す取組みを実施しており、またそれらのデータを活用し鉄道や航空機などの安全運行をサポートするシステムの開発を行っています。
 当社は、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』や航空気象システム『ARVI』などの気象情報サービスを提供し、利用者が直感的に危険を察知できるよう雨雲を3Dで立体的に描画する意匠権を保有していることや、交通情報を取り扱うサービスの開発実績があることから、気象研究所の委託先として本年度も含め5年連続採択されています。

<これまでの取組み>

2018年度~2020年度 鉄道事業者と航空事業者を対象に、竜巻等突風の予測情報と列車の運行情報や航空機の位置情報などを組み合わせ、竜巻等突風や局地的大雨による危険性を知らせるアラート情報を生成するシステムの開発。1
2021年度 竜巻・局地的大雨の探知結果をスマートフォンやタブレット端末に通知するサーバーシステムと、ユーザーが撮影した気象状況の画像情報をシステムへ登録する一連の機能を搭載した撮影アプリの開発。

2022年度の取組み内容について

 本年度は、これまでに開発したPC用の竜巻・局地的大雨など(顕著現象)の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムを、スマートフォンやタブレット端末向けに改良し、スムーズな操作や効果的な情報表示を実現することで、将来的なサービス実用化に向けたニーズ調査へ活用します。
 また、昨年度開発を担った竜巻・局地的大雨などの顕著現象撮影アプリにおけるUI/UX2改善を通じて、複数の竜巻・局地的大雨の探知情報が発生した場合の表示改良など、機能の高度化も行います。
 さらに、日本同様竜巻が多い海外で利活用されることで、竜巻や局地的大雨による被害軽減につなげられる可能性も見据え、スマートフォンアプリの多言語化対応や海外地図上で竜巻データを表示する機能などの開発を行い、ニーズ調査3につなげます。

実施期間:令和4年6月22日から令和5年3月31日
※本委託研究には、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)予算が活用されています。

 

<ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』について>3D雨雲ウォッチ
最先端の気象レーダー「フェーズドアレイレーダ」や気象庁Cバンド気象レーダーの観測データを用いて全国の雨雲を3D描画で表示し、今まで察知が難しかったゲリラ豪雨発生の可能性を予測し、約15分~20分前にスマートフォンのプッシュ通知でお知らせするサービスです。また、落雷情報や予測が難しい強い雪・豪雪(地域により基準値設定)の可能性なども通知することで、突発的な気象災害への対策をサポートし被害軽減を目指しています。
2020年度グッドデザイン賞を受賞し、利用者が直感的に危険を察知できるようデザインにも工夫をしています。
URL:http://pawr.life-ranger.jp

 

<航空気象システム『ARVI3DARVI』について>
『ARVI』は、航空機の運航に影響を与える気象情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。
リアルタイムな気象現象と飛行ルートをひと目で確認でき、運航管理者による気象条件の良いルート選択や、安全なフライトプランの作成を支援します。また、データ量の大きい複数の気象情報を重ねて表示してもスムーズに操作ができるため、パイロットや運航管理者は、飛行ルート上に危険な気象現象が発生していないかを素早く確認でき、業務の効率化も図ります。さらに気象現象を3Dで可視化する『3DARVI』も提供し、直感的かつ迅速な情報の把握を可能とすることで、航空機の安全な運航をサポートしています。
『ARVI』の詳細についてはこちら : https://www.aviavi-arvi.com/

 

※1:気象研究所の委託先として、エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、鉄道・航空事業者向けに竜巻等突風の進路予測結果表示システムの研究開発を実施:https://mti.asia/?p=24457
エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、竜巻等突風・局地的大雨の 探知・追跡情報と交通データを組み合わせた予測アラート情報生成システムを研究開発:https://mti.asia/?p=28760
※2:UI(User Interface)ユーザーがWebサイトやアプリケーションなどサービスを利用する際の入力や表現方法などの仕組みを意味し、UX(User Experience)は、ユーザーがサービスの利用を通じて得られる体験や価値などのユーザー体験を指す。
※3:ニーズ調査の実施は他委託事業社にて行う予定です。

 

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航空気象システム『ARVI』、スカイネットアカデミーに正式導入!

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、代表取締役社長:前多 俊宏、以下「当社」)が企画・開発した航空気象システム『ARVI(アーヴィー)』は、スカイネットアカデミー株式会社(東京都三鷹市、代表取締役社長:服部...

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、代表取締役社長:前多 俊宏、以下「当社」)が企画・開発した航空気象システム『ARVI(アーヴィー)』は、スカイネットアカデミー株式会社(東京都三鷹市、代表取締役社長:服部 浩行、以下「スカイネットアカデミー」)に正式導入され、5月より提供を開始します。

 

◆『ARVI』では初となる小型機を対象とした航空機使用事業社の実運航を支援!

 スカイネットアカデミーは、東京と仙台の2拠点をベースに、航空機の操縦訓練やチャ-タ-飛行、航空機整備をはじめ、その他小型飛行機を利用した定期航空運送事業以外のあらゆるサービスと、最高レベルの安全性と技術を提供する飛行に関するプロフェッショナルな航空機使用事業社です。
 『ARVI』は主に国内のエアラインに導入・活用されてきましたが、今回新たに、低層域の気象情報を追加することで、小型機を活用した事業を展開するスカイネットアカデミーで正式導入され5月より提供を開始します。

◆低層域の気象情報を追加し、パイロットを目指す操縦訓練の安全もサポート!

 『ARVI』は、雨雲や雪、風、火山、台風など航空機の運航に影響を与える気象情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。今回、低層域の気象情報を新たに追加し小型機の運航に影響を及ぼす気象情報の確認が可能となりました。
 スカイネットアカデミーでは、主にプロのパイロットを目指す人に向けた操縦訓練事業にて『ARVI』を活用します。訓練飛行時に気象状況の確認や安全なフライトプラン作成を支援するほか、パソコンやタブレットなど複数のデバイスや職場以外の場所からも気象情報の確認が簡単にできるようになることで、業務の効率化もサポートします。

 

【スカイネットアカデミー株式会社 運航部機長 教官 稲生 健太郎様からのコメント】
『ARVI』の特徴は、各種データが一つの画面に集約されていることです。そのため、情報が見易く、従来よりも短時間で天候の把握ができ役立っています。また、経路に応じた断面図を作成し、下層部分を拡大して確認できるため、低高度を飛行する小型機の運用にも有効に活用できています。
今後は、実運航で必要な情報の入手についてパイロット訓練生にも『ARVI』を活用し、教育していくことを考えています。

  

 

 『ARVI』は今後、旅客機や小型機だけでなくヘリコプターを運航する航空機使用事業社など、幅広く活用されるサービスへの発展と、航空気象分野のデジタル化を推進することで、さらなる空の安全への貢献を目指します。

 

<『ARVI』について> 
 航空機の運航に影響を与える気象情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。
 リアルタイムな気象現象と飛行ルートをひと目で確認でき、運航管理者による気象条件の良いルート選択や、安全なフライトプランの作成を支援します。また、データ量の大きい複数の気象情報を重ねて表示してもスムーズに操作ができるため、パイロットや運航管理者は、飛行ルート上に危険な気象現象が発生していないかを素早く確認でき、業務の効率化も図ります。さらに気象現象を3Dで可視化する『3D ARVI』も提供し、直感的かつ迅速な情報の把握を可能とすることで、航空機の安全な運航をサポートしています。

『ARVI』の詳細についてはこちら : https://www.aviavi-arvi.com/

 

 

報道関係の方からのお問い合わせ先
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TEL: 03-5333-6755  FAX: 03-3320-0189
E-mail: mtipr@mti.co.jp  URL: https://mti.asia/

 

『ARVI』導入に関するお問い合わせ先
株式会社エムティーアイ コンタクトセンター
E-mail: arvi_support@cc.mti.co.jp 

 

 

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航空気象を、一歩先へ。『3DARVI』が目指す未来

3D航空気象アプリ『3DARVI』サービス紹介動画 企画・開発者インタビュー   プロフィール ライフ・エンターテインメント・スポーツ事業本部...

3D航空気象アプリ『3DARVI』サービス紹介動画

企画・開発者インタビュー

 

プロフィール

ライフ・エンターテインメント・スポーツ事業本部 ライフ事業部
気象サービス部長
小池 佳奈

大学時代環境分野を学び、大学院1年の時に気象予報士の資格を取得。
当社では気象予報士の知識や実務経験を生かしたサービス企画を主に担当。2019年に航空気象システム『ARVI』を立ち上げ、2021年8月に『3DARVI』をリリース。

航空の現場での使いやすいUIと、被雷危険領域予測技術搭載に向け試行錯誤の連続!

『3DARVI』のリリースまでの道のりを教えてください。

 気象関係のシンポジウムにて、ゲリラ豪雨予報アプリ『3D雨雲ウォッチ』の取組みを紹介したところ、航空事業者の方から「気象現象を3Dで可視化することは航空業界で役に立つのではないか」と意見を頂きました。
 そこで、様々な航空事業者の方が参加されている会議で『3D雨雲ウォッチ』を紹介し、3D可視化のノウハウを航空気象でどのように活用できそうかディスカッションさせて頂きました。その中で、当社が培ってきたコンシューマー向け気象情報サービス提供のノウハウや気象情報の3D可視化技術を航空気象の分野でも生かせるのではないかと考え、航空気象システム『ARVI』を立ち上げました。
 その後、ご興味を持ってくださった全日本空輸株式会社(以下、ANA)とともにプロトタイプを作成し、本格的な事業化に向けて、ANA、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)と共同で『3DARVI』のサービス開発を開始しました。

『3DARVI』のリリースまでに苦労したのはどのような点ですか?

雲の3D画像

雲の3D画像

 航空の運航現場で使いやすいUI/UXのサービスを作ることと、被雷危険性予測技術※を活用した情報をサービスに搭載することが苦労した点です。
 『3DARVI』では、『3D雨雲ウォッチ』のように雨雲を3Dで可視化するだけでなく、航空機の運航に関わる気象現象すべてを3Dで可視化していきたいと考えていました。さらにパイロットやディスパッチャーの皆様が業務で利用しやすいかなど、様々な利用シーン別に最適なサービスデザインを考える必要があり、実際に現場で利用されるANAの皆様からフィードバックを頂き、勉強しながら作り上げています。
 また、なんでも3Dで可視化すればわかりやすいわけではなく、気象予報士としての自身の経験も踏まえ、2Dの方がわかりやすい情報は2Dで見せる判断をするなど、より使いやすいUIを実現するために社内でも議論しながら開発を進めました。
 『3DARVI』には、JAXAが開発を行っている航空機被雷が発生しうる領域を予測する世界初の技術(被雷危険性予測技術)を搭載しています。その予測技術を活用させて頂き、被雷危険領域予測をリアルタイムに表示するためのアルゴリズム調整を行い、現場で実際に利用するためには、どのようにサービス上で表示すべきかをJAXA、ANA、当社の3社で何度も話し合いを重ね、試行錯誤しながら実現しました。

航空経路の気象状況を3D可視化することで誰もが認識しやすいものに

『3DARVI』のサービスのポイントは?

 やはり一番のポイントは気象情報や航空情報を3Dで可視化している点です。
 今までの2Dの気象情報では、パイロットやフライトプランを作成するディスパッチャーの皆様は、航空機が地上から上空へ飛んでいく経路において、「上空〇〇hPaと××hPa付近の天気図を見ると、この高度が揺れやすそうだな、被雷しやすいから気を付けよう」など、航空機の安全運航に向けて考慮しなければならないいくつもの2Dの気象情報を頭に入れ、それらを立体的にイメージし、危険回避の判断をしたりフライトプランの検討をしなければなりませんでした。
 しかし、航空機の運航に必要な気象現象を3Dで表示することで、パイロットやディスパッチャーの皆様が頭の中でイメージしていた航空経路の気象状況を、誰もが簡単に視覚的に捉えることができるようになります。
 また、気象状況を立体でイメージすることは、業務経験が浅い人や不得意な人にとっては難しく、ベテランであってもそれなりに時間のかかる作業ですし、個人個人によって認識に差が出る部分もあるかと思いますが、そういった課題も3D可視化により解決でき、業務の効率化にもつながると考えています。

被雷危険領域の予測を実現し、より安心安全なフライトへの貢献を目指す!

『3DARVI』で今後実現したいことを教えてください

 現在はリアルタイムに被雷危険領域予測を可視化するものですが、数時間先まで予測することで飛行機が目的地に到着する時の予測を確認できるよう、予測時間の延伸を目指しています。
 また、近年ゲリラ豪雨が多く発生していますが、それは航空機の運航にも影響する積乱雲が発生しやすくなっている状況と言えます。現在、航空機の被雷や揺れに繋がる可能性のある積乱雲などの気象現象が発生した際には、多くの場合水平方向に避ける形で回避されていると伺っていますが、『3DARVI』にさらに様々な気象情報を盛り込むことで予測の精度が向上すれば、高度を上げ下げすることにより安全が確保できる新たな選択肢が増えて、より安心・安全に航空機を運航できる未来の実現に向けて少しでもお役に立つことができるのではないかと考えています。

 

※:JAXA 「WEATHER-Eyeビジョン」 https://www.weather-eye.jp/files/pdf/WEATHER-Eye-Vision_rev3_final.pdf

<JAXA 被雷危険性予測技術について研究発表>
Yoshikawa, E., & Ushio, T. (2019). Tactical Decision-Making Support Information for Aircraft Lightning Avoidance: Feasibility Study in Area of Winter Lightning, Bulletin of the American Meteorological Society, 100(8), 1443-1452. Retrieved May 17, 2021, from
https://journals.ametsoc.org/view/journals/bams/100/8/bams-d-18-0078.1.xml

 

プロフィール

土屋 雅尚

2011年に入社後『music.jp』のAndroidアプリを中心に開発を行い、2019年より気象サービスの開発に従事。『3DARVI』では主に被雷危険領域の可視化を実現するための開発を担当した。

被雷危険領域のリアルタイム表示に向けたアルゴリズム調整とは?

『3DARVI』の開発にはどのように携わりましたか?

 JAXAが実施する、過去の航空機被雷実績と気象データの分析により、航空機被雷が発生しうる領域を予測する世界初の技術である、被雷危険性予測技術を活用して、リアルタイムに被雷の可能性がある領域を3Dで可視化するためのアルゴリズムの調整を主に担当しました。

リアルタイムに被雷可能性を可視化するためのアルゴリズムとはどのようなものですか?

被雷危険領域予測表示サンプル画面

被雷危険領域予測表示サンプル画面

 JAXAの被雷危険性予測技術は、日本国内の研究のために選んだ範囲で観測された過去の気象データをもとに研究を進めてこられました。実際に航空会社が日本全国、最新の気象条件に合わせてリアルタイムで利用するには技術的課題がありました。そこで、被雷危険性予測技術の理論に基づき、当社が取得している日本全国の更新頻度が高い最新の気象情報を用いて、被雷危険度を算出するアルゴリズムに改良しました。これにより、日本全国の空港付近の被雷危険度をリアルタイムに算出することができます。
 本アルゴリズムによって算出された被雷危険度は、JAXAの研究理論で導いたものと相違ないものであるとJAXAからも認められています。
 また、更なるアルゴリズムの改良として水平方向の被雷危険領域を表示するだけでなく、高度による絞り込みを組み込み、3D表示できるよう調整しました。なぜなら、同じ被雷危険領域であっても高度によって危険度は変わり、フライトの際に高度を上げ下げする形で被雷を回避する選択肢が増えることで、より安全な運航判断がしやすくなると考えたからです。

被雷危険領域予測時間の延伸を目指し、新たなアルゴリズム作成に挑戦

『3DARVI』の今後の展望は?

 運用を開始したばかりのサービスなので、サービス自体をより使いやすく改善していきたいと考えています。
 さらに、現在は被雷危険領域のリアルタイム表示をしている段階なので、飛行機が飛ぶ前に到着予定時刻の目的地周辺の被雷予測を目指し、今後予測時間の延伸を考えています。被雷危険度の「リアルタイム表示」と「予測」では別の気象情報を使う必要があるため、予測のアルゴリズムを作るために一から考えて準備をしていきたいと思います。

 

プロフィール

平野 祐一

2015年開発職として新卒入社。『music.jp』の開発などを経て『ARVI』、『3DARVI』の開発に従事。サービスを開発する上での上流工程となるシステム全体の設計を担当するシステムアーキテクトを主に担当した。

データ量は毎日4億レコード?!膨大なデータの高速処理を実現

『3DARVI』の開発ではどのような役割を担いましたか?

 主に気象やフライトデータをサービス上で表示するために、データを使いやすい形に変換するシステムの設計を担当しました。
 気象に関するデータはデータ量がとても大きいものが多いです。数値予報モデルという種類のデータでは航空機の飛行に必要な10~100個くらいの限られたデータを取り出しやすくするためにデータを分解するのですが、これが1データ当たり数千万レコードになることがあります。“レコード”というのは、例えばエクセルの1行だと思っていただけるとわかりやすいと思います。その“レコード”が合計すると1日に4億ほど届きます。
 その大量のデータを変換し、効率的に取得する仕組みを考えてシステム設計をすることで、サーバーの負荷を軽減し、予算を抑えつつ必要なデータを高速に抽出することを実現しました。

『3DARVI』の画期的な部分はどのようなところですか?

ARVI上の航空経路の断面図サンプル画面

ARVI上の航空経路の断面図サンプル画面

 『ARVI』や『3DARVI』では航空経路の断面図を表示できるのですが、気象情報提供元から送られてくる膨大なデータを適切に処理・加工することで、飛行経路の気象情報を数分以内に高速に取得し、アプリ上に1秒未満で正しくグラフィカルに表示することを実現しています。今までこのようなシステムがなかったため、航空会社の方々にも「こんなに早く表示できるの!?」と驚かれ、喜ばれているようです。

 さらに被雷危険性予測技術を搭載していますが、誘発雷の危険度をリアルタイムに可視化するためには、10分毎に送られてくる最新の気象データを10分以内に処理する必要があります。高速にデータを処理し、誘発雷の危険度を算出するためにシステムの性能を高めることで、被雷危険領域のリアルタイム表示を実現しています。

『3DARVI』ならではの情報を搭載し、強みを増やす

『3DARVI』で今後どのようなことを目指していますか?

 現在、運航に必要な基本的な気象情報やフライト情報を表示させることはできていますが、ほかの情報もアプリ上で表示できないかといった要望もあり、その実現に向けて考えていきたいと思います。
 開発したシステムにはデータの処理量に十分な余力があり、追加でデータを処理することは可能なので、今後必要とするデータをいかに取得しサービスに搭載していくかが課題となります。利用者の要望に応え、『3DARVI』だからこそ提供できる強みを増やしていきたいです。

 

※Google Play、Androidは、Google LLC.の商標または登録商標です。

エムティーアイ、気象研究所の委託先として採択! 「気象レーダー・カメラ・GPS等の計測システムと交通データを組み合わせた 竜巻・大雨に関する情報生成システムの研究開発」を実施

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)※において、2018年より気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)が実施する、「AIを用いた竜巻等突風・局地的大雨の自動予測・情報提供システムの開発」の委託先として2021年度も採択されました。今回は、「気象レーダー・カメラ・GPS等の計測システムと交通データを組み合わせた竜巻・大雨に関する情報生成システムの研究開発」において、撮影アプリの開発を実施します。 ※内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/prism/index.html ...

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において、2018年より気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)が実施する、「AIを用いた竜巻等突風・局地的大雨の自動予測・情報提供システムの開発」の委託先として2021年度も採択されました。今回は、「気象レーダー・カメラ・GPS等の計測システムと交通データを組み合わせた竜巻・大雨に関する情報生成システムの研究開発」において、撮影アプリの開発を実施します。

※内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/prism/index.html

◆研究開発委託の背景

 気象研究所では、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において、2018年よりAI(人工知能)を活用し竜巻の進路や局地的大雨を予測することで、鉄道や航空機などの安全運行をサポートするシステムの開発を行っています。
 当社は、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』や航空気象システム『ARVI』などの気象情報サービスを提供しており、そのノウハウを生かした研究開発が可能であることから、気象研究所の委託先として、本年度も含め4年連続採択されています。
 2018年度から2020年度は、鉄道事業者と航空事業者を対象に、竜巻等突風の予測情報と列車の運行情報や航空機の位置情報などを組み合わせ、竜巻等突風や局地的大雨による危険性を知らせるアラート情報を生成するシステムの開発をしました。1

◆2021年度の研究開発について

 本年度は、「気象レーダー・カメラ・GPS等の計測システムと交通データを組み合わせた竜巻・大雨に関する情報生成システムの研究開発」において、撮影アプリの開発を担います。
 本アプリは、気象レーダーが探知した竜巻等突風や局地的大雨などの情報を、その近辺にいる撮影者2のスマートフォンにプッシュ通知で知らせ、撮影者が撮った実際の気象状況の画像を、AIで解析3して雲の種類を判別後、サーバーに自動で送ることができます。
 また、竜巻・局地的大雨の複合アラート情報配信システムにおいて撮影者ビューを新たに追加し、気象レーダーによって捉えられた探知情報とAI解析した撮影画像情報を比較検証する機能も開発します。

<実施期間>
令和3年6月18日から令和4年3月31日

※本委託研究には、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)予算が活用されています。

 

<ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』について>3D雨雲ウォッチ

最先端の気象レーダ「フェーズドアレイレーダ」や気象庁Cバンド気象レーダーの観測データを用いて全国の雨雲を3D描画で表示し、今まで察知が難しかったゲリラ豪雨発生の可能性を予測し、約15分~20分前にスマートフォンのプッシュ通知でお知らせするサービスです。また、落雷情報や予測が難しい強い雪・豪雪(地域により基準値設定)の可能性なども通知することで、突発的な気象災害への対策をサポートし被害軽減を目指しています。
また、2020年度グッドデザイン賞を受賞し、利用者が直感的に危険を察知できるようデザインにも工夫をしています。
URL:http://pawr.life-ranger.jp

 

<航空気象システム『ARVI』『3DARVI』について>
『ARVI』、『3DARVI』は、エムティーアイが提供する航空気象総合システムです。
雨雲や雪、風、火山、台風など航空機の運航に影響を与えるあらゆる気象・災害情報が揃っており、ルートやフライトプラン、トラッキングデータ(一部オプション機能)をひとつの画面でまとめて確認が可能です。すでに、国内のエアラインに導入され、活用されています。
『ARVI』は、「air + vision」から作った造語です。「明瞭に先を見通しながら、安全運航をサポートさせて頂きたい」という想いから命名し、航空機の安全な運航をサポートするとともに、業務効率化を図ります。

 

※1:気象研究所の委託先として、エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、鉄道・航空事業者向けに竜巻等突風の進路予測結果表示システムの研究開発を実施:https://mti.asia/?p=24457
エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、竜巻等突風・局地的大雨の 探知・追跡情報と交通データを組み合わせた予測アラート情報生成システムを研究開発:https://mti.asia/?p=28760
※2:防災関係者など、竜巻等の目撃情報をいち早く通報する特定の人となります。
※3:撮影された画像の雲の種類をAIにて解析する開発は、他委託事業社にて行います。

 

 

報道関係の方からのお問い合わせ先
株式会社エムティーアイ 広報室
TEL: 03-5333-6755  FAX: 03-3320-0189
E-mail: mtipr@mti.co.jp  URL: http://www.mti.co.jp

 

一般のお客様からのお問い合わせ先
株式会社エムティーアイ コンタクトセンター
E-mail: call_center@cc.mti.co.jp

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『3D雨雲ウォッチ』豪雨災害被害支援プロジェクトを8月30日より開始!

 株式会社エムティーアイが運営するゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』は、本年も防災週間に合わせ、8月30日(月)から9月5日(日)まで、『3D雨雲ウォッチ...

 株式会社エムティーアイが運営するゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』は、本年も防災週間に合わせ、8月30日(月)から9月5日(日)まで、『3D雨雲ウォッチ 豪雨災害支援プロジェクト』を実施します。
 本プロジェクトは、ゲリラ豪雨や台風など気象災害による被害の支援と、防災への意識を高めてもらうことを目的とし、2020年から実施する取組みです。期間中に『3D雨雲ウォッチ』のTwitter公式アカウントの投稿をリツイートすると、1リツイートごとに100円が『3D雨雲ウォッチ』から日本赤十字社の大雨災害義援金に寄付されます。
 また、期間中には防災士によるコラムを公開し、防災標識に使われているピクトグラムの紹介などを通して、災害への意識向上と備えを見直すきっかけとなることを目指します。

◆リツイートが寄付に!豪雨災害の支援と防災意識向上を目指す『3D雨雲ウォッチ 豪雨災害支援プロジェクト』

 本年も、7月の線状降水帯の発生や、8月の前線停滞による異例の長雨・大雨により、全国的に大きな被害が出るなか、9月から10月にかけてもゲリラ豪雨や台風など自然災害が起こりやすい時期となります。
 『3D雨雲ウォッチ』では、防災週間に合わせ、ゲリラ豪雨や台風などによる災害への支援と、誰もが被害にあう可能性のある気象災害への防災意識を高めてもらうことを目的に『3D雨雲ウォッチ 豪雨災害支援プロジェクト~あなたのひと粒が応援になる~』を実施します。
 本プロジェクトでは、8月30日(月)から9月5日(日)の間に、『3D雨雲ウォッチ』の公式Twitterアカウントに投稿された指定のツイートをリツイートすると、1リツイートごとに100円が『3D雨雲ウォッチ』から、日本赤十字社の大雨災害義援金へ寄付されます。

<『3D雨雲ウォッチ 豪雨災害支援プロジェクト』の概要>

  • 8月30日(月)12時00分から9月5日(日)23時59分
  • 応援方法 『3D雨雲ウォッチ』の公式Twitterアカウントに投稿された指定のツイートをリツイート
  • 寄付額 1リツイートごとに100円が『3D雨雲ウォッチ』から寄付※上限額:150万円(1万5千リツイート)まで
  • 寄付先 : 日本赤十字社の大雨災害義援金へ寄付
  • 寄付額の周知方法 : 『3D雨雲ウォッチ』公式Twitterアカウントにてお知らせ
  • 詳細はこちら https://pawr.life-ranger.jp/donation2021/

◆災害への備え・避難グッズのチェック方法や、防災・安全のピクトグラムを正しく知って防災意識を高めよう!

 本プロジェクトの期間中にはサイト内で、防災に関する十分な知識と一定の技術を有する防災士によるコラムを公開します。
 コラム内では、必要な情報が簡潔に記載され直感的に理解ができるように作成された、防災・安全のためのピクトグラム(絵文字記号)について、見方や色・形の違いによる危険度、避難誘導標識の確認方法などを紹介しています。
 また、災害に備え用意している避難グッズを見直すためのチェック方法や、災害時専用の「非常食・災害食」だけでなく、普段の生活でも災害時でも使えるものをバランスよく備える「ローリングストック(循環備蓄)」の方法も紹介しています。
 この機会にぜひ、自身の住まいの地域の標識を確認し、危険な場所や避難方法・避難場所の再チェックや、避難グッズ・備蓄の見直しをするなど、いざというときに少しでも安全に行動できるように改めて確認してほしいと思います。

 

<『3D雨雲ウォッチ』について>

最先端の気象レーダ「フェーズドアレイレーダ」や気象庁Cバンドレーダーの観測データを用いて全国の雨雲を3D描画で表示し、今まで察知が難しかったゲリラ豪雨発生の可能性を予測し、約15分~20分前にスマートフォンのプッシュ通知でお知らせするサービスです。また、予測が難しい落雷情報や強い雪・豪雪(地域により基準値設定)の可能性なども通知することで、突発的な気象災害による対策をサポートし被害軽減を目指しています。

 

◆主な機能

【1】豪雨・落雷・豪雪の危険性を、いち早くスマートフォンのプッシュ通知でお知らせ

<場所> 現在地
<通知内容> 30mm/hを超える豪雨、落雷、強い雪や豪雪(地域により基準値設定)の可能性を通知
<通知時間>

  • 豪雨・豪雪 : 約15分~20分前に雨雲や雪雲の接近を通知
  • 落雷 :現在地から10キロ圏内に雷が落ちた場合にリアルタイムで通知

PAWR1観測範囲の地域である吹田PAWR観測範囲2・関東南部3では、予測が難しいとされるゲリラ豪雨についても、3分半以上前に通知し、理化学研究所の3D降水ナウキャストを活用する神戸PAWR観測範囲4と一部の関東エリアでは、10分以上前に通知します。
※豪雨や強い雪・豪雪の発生の可能性のある時間や場所などの通知はいであ(株)、神戸PAWR観測地域の豪雨予報のみエムティーアイが予報を行います。

2】雨雲と雷雨の様子を3D描画で表示

  1. 「現在地」上空の危険度の詳細を表示(どこの地域にどの程度発達した雲があるかなど)
  2. 上空の雨粒が地上に落ちてくるまでの様子や、雨雲から地上に雷が落ちるまでの様子を3D描画で高速表示
  3. 現在地にどの程度の雨が降ってくるか、地図やスライダーバーに降水強度を描画

3】防災コラムの配信
気象予報士や防災士などの専門家が、ゲリラ豪雨・落雷・台風など気象災害への対策方法についてのコラムを配信

4】多言語対応:英語

 

※1 PAWRとは、フェーズドアレイ気象レーダの略称です。関西はNICT、関東は日本無線(株)のPAWRより観測データを提供
※2 吹田PAWR観測範囲:大阪府吹田市を中心とした80km×80km領域(大阪府、京都府、奈良県の一部で利用可)
※3 関東南部PAWR観測範囲:千葉県千葉市を中心とした160km×160km領域・埼玉県さいたま市を中心とした80km×80km領域
(東京都23区、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県の一部で利用可)
※4 神戸PAWR観測範囲:兵庫県明石市を中心とした80km×80km(兵庫県北部を除く地域で利用可)

 

サービス名:3D雨雲ウォッチ
月額料金(税込):無料
アクセス方法
App Store、Google Playで『3D雨雲ウォッチ』で検索
(対応OS: Android 7.0以上※、iOS 10以上)、
または、PC:http://pawr.life-ranger.jp
スマートフォン:https://pawr.life-ranger.jp/static/storelink/ にアクセス

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「富岳」を使ったゲリラ豪雨予報

理化学研究所 情報・システム研究機構国立情報学研究所、情報通信研究機構 大阪大学、株式会社エムティーアイ、科学技術振興機構      理化学研究所(理研)計算科学研究センター...

理化学研究所
情報・システム研究機構国立情報学研究所、情報通信研究機構
大阪大学、株式会社エムティーアイ、科学技術振興機構

 

 

 理化学研究所(理研)計算科学研究センター データ同化研究チームの三好建正チームリーダー、雨宮新特別研究員、運用技術部門システム運転技術ユニット の宇野篤也ユニットリーダー、情報・システム研究機構 国立情報学研究所アーキテクチャ科学研究系の石川裕教授、情報通信研究機構 電磁波研究所電磁波伝搬研究センター リモートセンシング研究室の佐藤晋介総括研究員、大阪大学大学院工学研究科の牛尾知雄教授、株式会社エムティーアイ ライフ事業部気象サービス部の小池佳奈部長らの共同研究グループは、2021年7月20日から8月8日までと8月24日から9月5日までの期間、スーパーコンピュータ「富岳」[1]を使い、首都圏において30秒ごとに更新する30分後までの超高速高性能降水予報のリアルタイム実証実験を行います。 
 本研究は、近年増大する突発的なゲリラ豪雨[2]などの降水リスクに対して、「富岳」上の仮想世界と現実世界をリアルタイムにリンクさせることで、「富岳」の高度な利用可能性を切り拓き、超スマート社会Society 5.0[3]の実現に貢献するものと期待できます。
 共同研究グループは2020年に、さいたま市に設置されている情報通信研究機構が運用する最新鋭のマルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダ(MP-PAWR)[4]による30秒ごとの雨雲の詳細な観測データと、筑波大学と東京大学が共同で運営する最先端共同HPC基盤施設(JCAHPC)のスーパーコンピュータOakforest-PACS[5]を用いて、首都圏において30秒ごとに新しいデータを取り込んで更新し、30分後までを予測する実証実験を行いました。
 今回は、2021年3月に共用を開始した「富岳」を使うことで、前年よりも20倍大きな1,000通りのアンサンブル計算[6]を行います。また、システム全体を改良し、30秒ごとに更新する解像度500 mの気象予測をリアルタイムで行います。このリアルタイム予報は世界唯一の取り組みで、研究に着手した2013年10月以降のさまざまな成果の集大成です。さらに、「富岳」のリアルタイム利用は初めての試みで、超スマート社会Society 5.0の実現に向け、「富岳」の新しい活用方法を切り拓きます。
 実証実験で得る予報データは、気象業務法に基づく予報業務許可のもと、理研の天気予報研究のウェブページ(https://weather.riken.jp/)および株式会社エムティーアイのスマートフォンアプリ「3D雨雲ウォッチ」(https://pawr.life-ranger.jp/)で7月20日正午から公開します。
 ただし、この予報は試験的に行うものであり、実用に供する気象予報に十分な精度や安定した配信環境が保証されたものではなく、利用者の安全や利益に関わる意思決定のための利用には適したものではありません。

※2021年7月29日追記:現在予報システムが不安定となっており、リアルタイムの予報ができない場合に、NO FORECASTと表示されます。


※共同研究グループ

理化学研究所 
 計算科学研究センター
  データ同化研究チーム
   チームリーダー     三好 建正 (みよし たけまさ)
   研究員         大塚 成徳 (おおつか しげのり)
   基礎科学特別研究員   本田 匠  (ほんだ たくみ)
   特別研究員       雨宮 新  (あめみや あらた)
   特別研究員       前島 康光 (まえじま やすみつ)
   特別研究員       ジェームズ・テイラー(James Taylor)
   特別研究員(研究当時) グオ-ユエン・リエン (Guo-Yuan Lien)
   (現:台湾中央気象局)
  複合系気候科学研究チーム
   チームリーダー     富田 浩文 (とみた ひろふみ)
   研究員         西澤 誠也 (にしざわ せいや)
   客員研究員       吉田 龍二 (よしだ りゅうじ)
   技師          山浦 剛  (やまうら つよし)
  運用技術部門 システム運転技術ユニット
   ユニットリーダー    宇野 篤也 (うの あつや)
 開拓研究本部 富田数理気候学研究室
   特別研究員       末木 健太 (すえき けんた)

情報・システム研究機構 国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系
   教授          石川 裕  (いしかわ ゆたか)
   特任研究員       ユン・ショウ(Yin Jie)
   特任研究員        堀 敦史    (ほり あつし)

情報通信研究機構
 電磁波研究所 電磁波伝搬研究センター リモートセンシング研究室
   総括研究員       佐藤 晋介 (さとう しんすけ)
   室長          川村 誠治 (かわむら せいじ)

大阪大学 大学院工学研究科
   教授          牛尾 知雄 (うしお ともお)

株式会社エムティーアイ
 ライフ事業部 気象サービス部
   部長          小池 佳奈 (こいけ かな)
   アソシエイト      星 絵理香 (ほし えりか)
 テクノロジー本部 アカウントシステムエンジニア部
   スペシャリスト     滝澤 智彰 (たきざわ ともあき)

 

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<機関窓口>
理化学研究所 広報室 報道担当
E-mail:ex-press@riken.jp

情報・システム研究機構 国立情報学研究所 総務部企画課 広報チーム
TEL:03-4212-2164
E-mail:media@nii.ac.jp

情報通信研究機構 広報部 報道室
TEL:042-327-6923 FAX:042-327-7587
E-mail:publicity@nict.go.jp

大阪大学 工学研究科 総務課 評価・広報係
TEL:06-6879-7231 FAX:06-6879-7210
E-mail:kou-soumu-hyoukakouhou@office.osaka-u.ac.jp

株式会社エムティーアイ 広報室
TEL:03-5333-6755 FAX:03-3320-0189
E-mail:mtipr@mti.co.jp

科学技術振興機構 広報課
TEL:03-5214-8404 FAX:03-5214-8432
E-mail:jstkoho@jst.go.jp

<JST事業に関すること>
科学技術振興機構 戦略研究推進部 ICTグループ
舘澤 博子(たてさわ ひろこ)
TEL:03-3512-3526 FAX:03-3222-2066
E-mail:crest@jst.go.jp

 

エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、竜巻等突風・局地的大雨の 探知・追跡情報と交通データを組み合わせた予測アラート情報生成システムを研究開発

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)※において、2018年より気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)が実施する、「AIを用いた竜巻等突風・局地的大雨の自動予測・情報提供システムの開発」の委託先として2020年度も採択されました。今回は、「竜巻等突風・局地的大雨の探知・追跡情報と交通データを組み合わせた予測アラート情報生成システム」に関する研究開発を実施しました。 ※内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/prism/index.html ◆研究開発委託の背景  気象研究所では、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において、2018年よりAI(人工知能)を活用し竜巻の進路を予測することで、鉄道や航空機などの安全運行をサポートするシステムの開発を行っています。  当社は、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』などの気象情報サービスを提供しており、そのノウハウを生かし、気象研究所の委託先として3年連続採択されています。  2018年度と2019年度は、鉄道事業者と航空事業者を対象に、竜巻等突風の予測情報と列車の運行情報や航空機の位置情報などを組み合わせ、竜巻等突風による危険性を知らせるアラート情報を生成するシステムの開発をしました。※1   ◆2020年度の研究開発結果  本年度は、気象研究所による局地的大雨の探知・追跡情報に基づき、ドライバーに向け竜巻などの突風や局地的大雨の予測アラート情報を表示するシステムを開発しました。  本システムは、2018年度と2019年に開発した探知結果に基づいた竜巻等突風の予測情報に加え、急な強い雨をもたらし短時間の間に道路の冠水など、重大な事故や被害を引き起こす可能性のある局地的大雨の探知・追跡情報を、30秒ごとに3D描画し可視化することで危険性を通知します。また、交通事業者向けに、カメラの角度を調整し上下左右様々なアングルから俯瞰して全体の状況確認が可能な表示機能や、個々の自動車の現在地の気象状況を確認する場合は、ドライバー目線におけるダイナミックな表示機能を実装するなど、それぞれの状況に応じた視点を持つことで、より的確な回避行動を促します。 <実施期間> 令和2年7月1日から令和3年3月31日 ★開発した表示システムの動画はこちら:http://pawr.life-ranger.jp/professional.html     <ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』 について> 最先端の気象レーダ「フェーズドアレイレーダ」や気象庁Cバンドレーダーの観測データを用いて全国の雨雲を3D描画で表示し、今まで察知が難しかったゲリラ豪雨発生の可能性を予測し、約15分~20分前にスマートフォンのプッシュ通知でお知らせするサービスです。また、予測が難しい落雷情報や強い雪・豪雪(地域により基準値設定)の可能性なども通知することで、突発的な気象災害による対策をサポートし被害軽減を目指しています。 また、2020年度グッドデザイン賞を受賞し、利用者が直感的に危険を察知できるようデザインにも工夫をしています。 URL:http://pawr.life-ranger.jp     ※1:気象研究所の委託先として、エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、鉄道・航空事業者向けに竜巻等突風の進路予測結果表示システムの研究開発を実施:https://mti.asia/?p=24457   本委託研究には、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)予算が活用されています。     報道関係の方からのお問い合わせ先 株式会社エムティーアイ...

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において、2018年より気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)が実施する、「AIを用いた竜巻等突風・局地的大雨の自動予測・情報提供システムの開発」の委託先として2020年度も採択されました。今回は、「竜巻等突風・局地的大雨の探知・追跡情報と交通データを組み合わせた予測アラート情報生成システム」に関する研究開発を実施しました。

※内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/prism/index.html

竜巻・局地的大雨イメージ

◆研究開発委託の背景

 気象研究所では、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において、2018年よりAI(人工知能)を活用し竜巻の進路を予測することで、鉄道や航空機などの安全運行をサポートするシステムの開発を行っています。
 当社は、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』などの気象情報サービスを提供しており、そのノウハウを生かし、気象研究所の委託先として3年連続採択されています。
 2018年度と2019年度は、鉄道事業者と航空事業者を対象に、竜巻等突風の予測情報と列車の運行情報や航空機の位置情報などを組み合わせ、竜巻等突風による危険性を知らせるアラート情報を生成するシステムの開発をしました。1

 

◆2020年度の研究開発結果

 本年度は、気象研究所による局地的大雨の探知・追跡情報に基づき、ドライバーに向け竜巻などの突風や局地的大雨の予測アラート情報を表示するシステムを開発しました。
 本システムは、2018年度と2019年に開発した探知結果に基づいた竜巻等突風の予測情報に加え、急な強い雨をもたらし短時間の間に道路の冠水など、重大な事故や被害を引き起こす可能性のある局地的大雨の探知・追跡情報を、30秒ごとに3D描画し可視化することで危険性を通知します。また、交通事業者向けに、カメラの角度を調整し上下左右様々なアングルから俯瞰して全体の状況確認が可能な表示機能や、個々の自動車の現在地の気象状況を確認する場合は、ドライバー目線におけるダイナミックな表示機能を実装するなど、それぞれの状況に応じた視点を持つことで、より的確な回避行動を促します。

<実施期間>
令和2年7月1日から令和3年3月31日

★開発した表示システムの動画はこちら:http://pawr.life-ranger.jp/professional.html

 

 

<ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』 について>3D雨雲ウォッチ

最先端の気象レーダ「フェーズドアレイレーダ」や気象庁Cバンドレーダーの観測データを用いて全国の雨雲を3D描画で表示し、今まで察知が難しかったゲリラ豪雨発生の可能性を予測し、約15分~20分前にスマートフォンのプッシュ通知でお知らせするサービスです。また、予測が難しい落雷情報や強い雪・豪雪(地域により基準値設定)の可能性なども通知することで、突発的な気象災害による対策をサポートし被害軽減を目指しています。
また、2020年度グッドデザイン賞を受賞し、利用者が直感的に危険を察知できるようデザインにも工夫をしています。

URL:http://pawr.life-ranger.jp

 

 

※1:気象研究所の委託先として、エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、鉄道・航空事業者向けに竜巻等突風の進路予測結果表示システムの研究開発を実施:https://mti.asia/?p=24457

 

本委託研究には、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)予算が活用されています

 

 

報道関係の方からのお問い合わせ先
株式会社エムティーアイ 広報室
TEL: 03-5333-6755  FAX: 03-3320-0189
E-mail: mtipr@mti.co.jp  URL: http://www.mti.co.jp

 

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