“予防接種はビジネスマナー!”風しん予防接種全額補助が社員の声から実現


 国立感染症研究所 感染症疫学センターによると、2018年1月1日~12月23日までに報告されている風しん感染者数は2,806人で、2017年の1年間の30倍の報告数となりました。※1
 風しんは妊娠初期の女性が感染すると、胎児にもウィルスが感染し、生まれてきた赤ちゃんが難聴や白内障、心疾患など重篤な障害を引き起こす“先天性風しん症候群”になる可能性があります。男女問わず予防接種を受けて予防することが重要な感染症ですが、予防接種を受けていない年代を中心に流行が繰り返し起こっています。
 昨年の風しん流行を受け、当社では全社員を対象とした風しんワクチン接種の全額補助を実施するとともに、平日の勤務時間内にも予防接種が受けられるようオフィス近くのクリニックと連携を行い、風しんゼロに向けた取り組みを実施しています。

社員の声から実現した風しんワクチン予防接種全額補助の取り組み


 風しんワクチン予防接種の全額補助は女性の健康情報サービス『ルナルナ』の事業部長である日根と、母子手帳アプリ『母子モ』を担当する鷺(さぎ)が人事部へ打診をしたことにより実現しました。今回は、声を上げた2名にその思いを聞きました。

『母子モ』鷺(写真:左)『ルナルナ』日根(写真:右)


自身の経験から風しん流行への問題意識を持ち続け、声を上げた!


――風しんワクチンの予防接種を人事部へ打診した際の思いや背景を教えてください

: 私自身、2013年に2人目の子どもを出産しているのですが、2013年も風しんが大流行した年でした。妊婦健診の血液検査で風しんの抗体が無いことがわかり、妊娠してからでは対策が出来ないため、妊娠中は不安で仕方ありませんでした。
 幸いにも風しんには罹らず無事に出産出来たのですが、私のように強く不安を感じながら妊娠期を過ごす人を減らしたいと、常々思っていました。
 2018年の風しん流行を受けて、当社以外でも予防接種の助成をする企業が出てきているなか、ヘルスケア事業に注力しているエムティーアイとして対策に取り組みたいと思い、声を上げました。

日根: 2015年に産婦人科医をテーマにした漫画が原作のドラマが放送され、その中で”先天性風しん症候群”が取り上げられ話題になっていました。まさにその当時、私も妊娠初期で誰にも妊娠していることを言えない時期に風しんの抗体がないことがわかり、毎日とても不安でした。

:感染予防のために医師から「妊娠中は人混みに行かないで下さい」と言われても、普通の生活をしている限り現実的ではないため、抗体がないとわかった妊婦さんは怖い思いをしますよね。


ヘルスケア事業を行う企業として“予防接種はビジネスマナー”


日根:現在は、ユーザーが『ルナルナ』で記録した生理日や基礎体温の情報を医師に提示できる「ルナルナ メディコ」など医療機関と連携したサービスも提供しており、当社の社員が医療機関に出入りする頻度も高くなっています。特に産婦人科に出入りする機会も増え、抗体を持っていない、あるいは持っているか分からない社員が多い状況は問題だと思っています。
 通常、医療や介護に従事する人は各種予防接種や抗体検査を行っています。一般企業の社員だからといって予防接種を行わず、感染に気づかないまま産婦人科に出入りして感染を広げるようなことが起こったら…と思うと対策せずにはいられない状況です。

:風しんは、大人が罹った場合、一般的には数日間風邪のような症状が現れ具合が悪い程度で済むことが多いようですが、実は周りにいる妊婦に感染すると流産の可能性や、生まれてくる赤ちゃんに難聴や失明などの障害を引き起こすことに繋がる深刻な感染症であることを多くの人が知り、問題意識を持ってほしいですね。

日根:本来、予防接種で防げるはずの感染症と子どもの障害を、意識が低いために防げないというのは、お母さんにとっても赤ちゃんにとっても、もの凄く悔しいことだと思います。エムティーアイの社員として、自分たちが関わっている仕事についてもう一度考え、意識を高めるきっかけとしたいです。
個人的にはヘルスケア関連の仕事に従事するにあたり、“予防接種はビジネスマナー”とも言えるくらい重要なことだと思います。

:本当、その通り!社員同士、また社外の方とも安心して働ける環境整備の一つとして“風しんゼロ”に向けた取組みを続けていきたいですね。


就業時間内にオフィス近くのクリニックで予防接種

オフィス近くのクリニックで予防接種を受ける当社社員

 当社では、風しんワクチン接種全額補助に200名以上の社員からの応募があり、順次予防接種を実施しています。
 応募した社員の属性は、男性が 53.2%、女性が 46.8%と、男性からの応募が過半数を超えており、特に抗体保有率が低く感染しやすいとされている30代後半から50代前半の男性社員から多くの応募がありました。
 一般的に30代から50代は働き盛りと言われる年代であり、平日会社で働いていると病院が開いている時間に予防接種を受けに行くことが接種へのハードルになる可能性もあるため、当社ではワクチン接種全額補助に加えて希望者はオフィス近くのクリニックにて就業時間内に受診、接種が可能な環境を整えました。
 2018年11月に『ルナルナ』が行った風しんについての意識調査※2では、健康診断の中に抗体検査や予防接種を組み込むなど、企業や学校などが主体となり社会全体で風しん予防に取り組むことを望むユーザーの声も届いています。※3
 エムティーアイは本取り組みが、風しん流行の拡大を防ぐ一助となるとともに、妊娠中または妊娠を望む女性をはじめ、従業員がより安心して働ける職場環境づくりにつながることを願っています。


※1 国立感染症研究所「風疹急増に関する緊急情報:2018年12月26日現在」より
※2 調査実施期間:平成 30 年 11 月 22 日(木)~26 日(月) 調査対象:10~50 代以上の女性 10,086 名
※3 『ルナルナ』、『母子モ』のエムティーアイ、社員の風しん予防接種 全額補助!~『ルナルナ』ユーザーに実施した「風しんについての意識調査」では、半数近くの人は抗体保有がない・わからない?!制度化・義務化を望む声も多数~

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