確実な悪天候回避を目指して、ZIPAIR、エムティーアイ、JAXAが『3DARVI』で連携開始

 株式会社ZIPAIR Tokyo(代表取締役社長:西田真吾、以下「ZIPAIR」)、株式会社エムティーアイ(代表取締役社長:前多俊宏、以下「エムティーアイ」)、および国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(理事長:山川宏、以下「JAXA」)は、航空機の運航における被雷リスクを軽減すべく、気象データの軽量化と雨雲情報の可視化に向け連携を開始します。  本取組みでは、エムティーアイが提供する航空気象サービス『3DARVI』にJAXAが開発した衛星全球降水マップ「GSMaP」を搭載し、新たな機能「IN...

 株式会社ZIPAIR Tokyo(代表取締役社長:西田真吾、以下「ZIPAIR」)、株式会社エムティーアイ(代表取締役社長:前多俊宏、以下「エムティーアイ」)、および国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(理事長:山川宏、以下「JAXA」)は、航空機の運航における被雷リスクを軽減すべく、気象データの軽量化と雨雲情報の可視化に向け連携を開始します。
 本取組みでは、エムティーアイが提供する航空気象サービス『3DARVI』にJAXAが開発した衛星全球降水マップ「GSMaP」を搭載し、新たな機能「IN FLIGHT(インフライト)モード」を開発しました。これにより、パイロットは飛行中のコックピットから最新の悪天候情報を確認できるようになり、より安全な運航ルートを選択できるようになります。 

 

               © ZIPAIR/エムティーアイ/JAXA

 

◆連携の経緯・「IN FLIGHTモード」開発内容

 航空機の運航において、気象状況の把握は重要な要素です。特に雷は、航空機が帯電した雲に近づくことで誘発されることが多く、日本国内では年間数百件の被雷被害が発生しており、被雷リスクを予測し回避する対策が喫緊の課題となっています1。被雷リスク予測のためには、刻一刻と変化する気象状況をリアルタイムに把握する必要がありますが、航空機のコックピット内では電波干渉の観点から通信が制限されており、最新状況を確認できる気象サービスをネットワーク経由で利用することは難しい状況にありました。
 その中、ZIPAIRとエムティーアイとJAXAは上記課題の解決をすべく、航空気象サービス『3DARVI』の新たな機能として、コックピット内の通信環境下での利用を可能にした「IN FLIGHTモード」の開発に連携して取り組み、2024年4月以降体制が整い次第ZIPAIRで運用を開始します。
 またJAXAは、地球観測データの解析などに基づく成果による社会課題解決への貢献を目指し、先端宇宙技術の活用による、様々な領域における地球観測データの利用促進に取り組んでいます。今回、その取り組みのひとつとして、「IN FLIGHTモード」にJAXAの「GSMaP」を搭載することで、パイロットの気象情報のリアルタイム認知による航空機の安全運航と飛行中作業の負担軽減といった課題認識の解決に貢献します。「GSMaP」を航空機内に搭載するのは今回が初めてになります。

 

◆コックピット内で3D気象情報の確認を実現した「IN FLIGHTモード」!被雷回避可能な運航ルートの選択へ

 「IN FLIGHTモード」はエムティーアイのこれまで培ってきた3D描画のノウハウを生かし、容量の大きい3Dの気象データを大幅に軽量化することでコックピット内での通信を可能にしています。パイロットは地上運航従事者からの天候に関するアドバイスと合わせて、飛行中に自ら手元のタブレットにて最新の気象情報を視覚的にも分かりやすい3D描画で確認できます。また、航空機内での活用が初となるJAXAの「GSMaP」を搭載することで、衛星から検知した世界中の雨雲情報を上空でも確認が可能です。これにより運航中に最新の気象情報を確認し、被雷回避などによる最適な運航ルートの選択を実施できるようパイロットをサポートします。

 今後ZIPAIRとエムティーアイは、本取組みを通じて航空機の被雷被害軽減における効果検証を行うことで、安全性の高い正確な運航サポートを目指すとともに、「IN FLIGHTモード」の機能改善に繋げます。         (「IN FLIGHTモード」活用のイメージ画像)
 JAXAは、効果検証を通して得られるパイロットなどからのフィードバッ
クを踏まえて「GSMaP」の改良や、新しい分野における地球観測データの利用促進を目指します。

 

<航空気象システム『ARVI3DARVI』について>

『ARVI』は、航空機の運航に影響を与える気象情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。
リアルタイムな気象現象と飛行ルートをひと目で確認でき、運航管理者による気象条件の良いルート選択や、安全なフライトプランの作成を支援します。また、データ量の大きい複数の気象情報を重ねて表示してもスムーズに操作ができるため、パイロットや運航管理者は、飛行ルート上に危険な気象現象が発生していないかを素早く確認でき、業務の効率化も図ります。さらに気象現象を3Dで可視化する『3DARVI』も提供し、直感的かつ迅速な情報の把握を可能とすることで、航空機の安全な運航をサポートしています。
『3DARVI』の「IN FLIGHTモード」は、気象データを大幅に軽量化することで、飛行中に航空機のコックピットから最新の気象情報を確認できる機能です。
『ARVI』の詳細についてはこちら : https://www.aviavi-arvi.com/

<衛星全球降水マップ「GSMaP」について>

JAXAでは、全球降水観測計画(GPM)主衛星を中心として、JAXA の水循環変動観測衛星「しずく」や米国や欧州から提供されるマイクロ波放射計データや静止気象衛星データを組み合わせることで、準リアルタイムで高精度高分解能の全球降水マップ 「GSMaP」 を提供しています。
「GSMaP」では、GPM 主衛星に搭載している日本が開発した二周波降水レーダ(DPR)データを基準として、複数の衛星データを統合することで上記を実現しています。2007年11月に「JAXA 世界の雨分布速報」として「GSMaP」を可視化するホームページを公開後、降水監視・洪水予測・干ばつ監視・農業等の様々な分野で「GSMaP」の利用が進んでおり、データを利用する登録ユーザは世界 150 カ国に広がっています。
「GSMaP」の詳細についてはこちら : https://sharaku.eorc.jaxa.jp/GSMaP/index_j.htm

 

※1:JAXA 航空技術部門 「航空機被雷の危険性予測」より https://www.aero.jaxa.jp/spsite/rensai/column/05.html

 

【お問い合わせ先】

株式会社ZIPAIR Tokyo
株式会社エムティーアイ 広報部 (電話 03-5333-6755/メール mtipr@mti.co.jp)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 広報部 

 

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エムティーアイが気象研究所の委託先に採択!

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する「研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)※」において、気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)の委託先として採択されました。  本年度は、「局地的・突発的な荒天対策のためのスタートアップとの連携:AIを用いたリアルタイム防災フィールド構築」において、これまでに鉄道事業者と航空事業者を対象に開発した竜巻予測システムを活用し、一般利用者向けに竜巻進路予測も可能な気象情報提供アプリを研究開発します。  ※詳細はこちら「内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/bridge/index.html」   ◆研究開発委託の背景  竜巻などの突風や局地的大雨による被害は国内外問わず相次いでおり、局地的・突発的に発生することが多いこのような大気現象を未然に防ぐための様々な対策が求められています。  気象研究所では、内閣府が主導する研究開発において、2018年よりAI(人工知能)を活用し、竜巻の進路や局地的大雨の予測精度の向上を目指す取組みを実施しており、それらのデータを活用し鉄道や航空機などの安全運行をサポートするシステムの開発を行ってきました。  当社は、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』や航空気象システム『ARVI』などの気象情報サービスを提供し、利用者が直感的に危険を察知できるよう雨雲を3Dで立体的に描画する意匠権を保有していることや、これまでの取組みにおいて関連した開発実績があることから、気象研究所の委託先として採択されました。 <これまでの取組み> 2018年度~2020年度 鉄道事業者と航空事業者を対象に、竜巻等突風の予測情報と列車の運行情報や航空機の位置情報などを組み合わせ、竜巻等突風や局地的大雨による危険性を知らせるアラート情報生成システムの開発。※1 2021年度~2022年度 竜巻・局地的大雨の探知結果をスマートフォンやタブレット端末に通知するサーバーシステムを開発、将来的なサービス実用化に向けて、アラート情報生成システムをスマートフォン・タブレット端末向けに改良。※2 ユーザーが撮影した気象状況の画像情報をシステムへ登録する一連の機能を搭載した撮影アプリの開発。※3 ◆2023年度の研究開発について  当社はこれまで、鉄道事業者と航空事業者を対象に竜巻等突風・局地的大雨の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムや撮影アプリの開発を行ってきました。本年度はそのノウハウを生かし、アラート情報生成システムとGPS位置情報を組み合わせることで、一般利用者向けに竜巻の進路予測も可能な気象情報提供アプリの研究開発を行います。  本アプリでは、竜巻が発生するとリアルタイムにプッシュ通知で知らせ、竜巻の位置と予測進路を3D描画でアプリに表示します。さらに、現在地または検索地点が予測進路内の場合には警報通知が送信され、竜巻アラートボタンをクリックすることで詳細情報や風速イメージを確認することが可能です。  また、将来的な実用化に向け、竜巻に対する危機感を持ちユーザーが回避行動へ繋げることができるかアプリの有用性についての実証実験を行います。   (開発するアプリのイメージ図) 実施期間:令和5年10月23日から令和6年3月29日 ※本委託研究には、研究開発とSociety...

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する「研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)」において、気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)の委託先として採択されました。
 本年度は、「局地的・突発的な荒天対策のためのスタートアップとの連携:AIを用いたリアルタイム防災フィールド構築」において、これまでに鉄道事業者と航空事業者を対象に開発した竜巻予測システムを活用し、一般利用者向けに竜巻進路予測も可能な気象情報提供アプリを研究開発します。

 ※詳細はこちら「内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/bridge/index.html

 

◆研究開発委託の背景

 竜巻などの突風や局地的大雨による被害は国内外問わず相次いでおり、局地的・突発的に発生することが多いこのような大気現象を未然に防ぐための様々な対策が求められています。
 気象研究所では、内閣府が主導する研究開発において、2018年よりAI(人工知能)を活用し、竜巻の進路や局地的大雨の予測精度の向上を目指す取組みを実施しており、それらのデータを活用し鉄道や航空機などの安全運行をサポートするシステムの開発を行ってきました。
 当社は、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』や航空気象システム『ARVI』などの気象情報サービスを提供し、利用者が直感的に危険を察知できるよう雨雲を3Dで立体的に描画する意匠権を保有していることや、これまでの取組みにおいて関連した開発実績があることから、気象研究所の委託先として採択されました。

<これまでの取組み>

2018年度~2020年度

鉄道事業者と航空事業者を対象に、竜巻等突風の予測情報と列車の運行情報や航空機の位置情報などを組み合わせ、竜巻等突風や局地的大雨による危険性を知らせるアラート情報生成システムの開発。1
2021年度~2022年度

竜巻・局地的大雨の探知結果をスマートフォンやタブレット端末に通知するサーバーシステムを開発、将来的なサービス実用化に向けて、アラート情報生成システムをスマートフォン・タブレット端末向けに改良。2
ユーザーが撮影した気象状況の画像情報をシステムへ登録する一連の機能を搭載した撮影アプリの開発。3

2023年度の研究開発について

 当社はこれまで、鉄道事業者と航空事業者を対象に竜巻等突風・局地的大雨の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムや撮影アプリの開発を行ってきました。本年度はそのノウハウを生かし、アラート情報生成システムとGPS位置情報を組み合わせることで、一般利用者向けに竜巻の進路予測も可能な気象情報提供アプリの研究開発を行います。
 本アプリでは、竜巻が発生するとリアルタイムにプッシュ通知で知らせ、竜巻の位置と予測進路を3D描画でアプリに表示します。さらに、現在地または検索地点が予測進路内の場合には警報通知が送信され、竜巻アラートボタンをクリックすることで詳細情報や風速イメージを確認することが可能です。
 また、将来的な実用化に向け、竜巻に対する危機感を持ちユーザーが回避行動へ繋げることができるかアプリの有用性についての実証実験を行います。

 


(開発するアプリのイメージ図)

実施期間:令和5年10月23日から令和6年3月29日

※本委託研究には、研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)予算が活用されています。

 

<ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』について>3D雨雲ウォッチ
最先端の気象レーダー「フェーズドアレイレーダ」や気象庁Cバンド気象レーダーの観測データを用いて全国の雨雲を3D描画で表示し、今まで察知が難しかったゲリラ豪雨発生の可能性を予測し、約15分~20分前にスマートフォンのプッシュ通知でお知らせするサービスです。また、落雷情報や予測が難しい強い雪・豪雪(地域により基準値設定)の可能性なども通知することで、突発的な気象災害への対策をサポートし被害軽減を目指しています。
また、2020年度グッドデザイン賞を受賞し、利用者が直感的に危険を察知できるようデザインにも工夫をしています。
URL:http://pawr.life-ranger.jp

 

<航空気象システム『ARVI3DARVI』について>
『ARVI』は、航空機の運航に影響を与える気象情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。
リアルタイムな気象現象と飛行ルートをひと目で確認でき、運航管理者による気象条件の良いルート選択や、安全なフライトプランの作成を支援します。また、データ量の大きい複数の気象情報を重ねて表示してもスムーズに操作ができるため、パイロットや運航管理者は、飛行ルート上に危険な気象現象が発生していないかを素早く確認でき、業務の効率化も図ります。さらに気象現象を3Dで可視化する『3DARVI』も提供し、直感的かつ迅速な情報の把握を可能とすることで、航空機の安全な運航をサポートしています。
『ARVI』の詳細についてはこちら : https://www.aviavi-arvi.com/

 

※1:気象研究所の委託先として、エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、鉄道・航空事業者向けに竜巻等突風の進路予測結果表示システムの研究開発を実施:https://mti.asia/?p=24457
エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、竜巻等突風・局地的大雨の 探知・追跡情報と交通データを組み合わせた予測アラート情報生成システムを研究開発:https://mti.asia/?p=28760

※2:エムティーアイが気象研究所の委託先に採択 最終年度の集大成として、 竜巻・局地的大雨・交通データ・カメラを組み合わせた情報生成機能の高度化へ:https://mti.asia/?p=31667

※3:エムティーアイ、気象研究所の委託先として採択! 「気象レーダー・カメラ・GPS等の計測システムと交通データを組み合わせた竜巻・大雨に関する情報生成システムの研究開発」を実施:https://mti.asia/?p=30022

 

報道関係の方からのお問い合わせ先
株式会社エムティーアイ 広報室
TEL: 03-5333-6755  FAX: 03-3320-0189
E-mail: mtipr@mti.co.jp  URL: http://www.mti.co.jp

 

一般のお客様からのお問い合わせ先
株式会社エムティーアイ コンタクトセンター
E-mail: call_center@cc.mti.co.jp

 

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『ARVI』がANAドローンプロジェクトの実証実験で活用されました

 航空気象システム『ARVI(アーヴィー)』は、この度ANAホールディングスの「ANAドローンプロジェクト」が参加する、「鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験」(以下、「実証実験」)へ試験的に活用され、ドローン運航における気象サポートを行いました。  実証実験では、『ARVI』が提供する低層域に特化した気象情報によって、ドローンの安全かつ効率的な運航サポートにつながることの検証が行われました。  今回は、『ARVI』がドローンの気象サポートを行った背景や、実証実験の様子を紹介します。 実証実験で活用されたドローン ◆『ARVI』では初となる、ドローン運航のサポートを開始!  ドローンは、旅客機や小型機などの航空機と比較すると機体が軽量なこともあり、運航においては気象の影響をより受けやすく、特に突風や強風、降水などの条件によっては事故につながることも多いと言われています。また、飛行範囲が航空機に比べると狭く、かつ低高度で、ドローンの運航可否判断には低層域に特化した気象情報が不可欠なため、判断に時間がかかるという課題もあります。  このような背景を受け、航空気象システム『ARVI』は、小型航空機の運航サポートとして提供していた低層域の気象情報とフライトプランをドローンにも応用し、サービスとしては初となるドローン運航のサポートをANAドローンプロジェクトが参加する実証実験で実施しました。 ◆実証実験では、低層域に特化した機能で『ARVI』の有用性を確認!  本実証実験では、低層域に特化した飛行ルートの断面図を活用することで、その範囲の気象状況を素早く表示できる点や、地表面だけでなく上空の風の状態も把握できる点など、ドローン運航に必要な気象情報を、『ARVI』にて提供できることを確認致しました。また、遠隔操縦者が飛行計画策定時に描いた飛行ルートに雨雲の予報を重ねることで、飛行ルートにおける天候の移り変わりを直感的に把握できるなど、遠隔操縦者がドローンの安全かつ効率的な運航可否判断を行なう際のサポートを行いました。   ≪実証実験で『ARVI』を活用したANAドローンプロジェクト担当者からのコメント≫  今回、ドローンの運航における気象判断に『ARVI』を活用することで、低層域の気象情報を的確に得ることができました。これまでフライトの前日から行っていた複数の気象情報の確認作業の負担が、今後軽減されることに期待しています。  ドローンの運航には地上と上空との気象状況の違いを事前に把握することが重要です。特に風の状況については、地表面だけでなく上層の予報について断面図を見ながら確認ができました。実証実験当日は、離島へ到着後の折り返し運航時に雨が降り出す予報もあり、運航ができるか迷う気象状況でしたが、『ARVI』を活用し、飛行経路を地図上に描画し、雨の降り出す正確な時刻や、風の予報を確認することでスムーズな運航可否判断につながりました。ドローン運航における低層領域の気象予報は、飛行範囲の狭さと高度150m以下という高度の低さから地表や地形の影響も受け予報が難しく、まだまだ予報の正確さには課題が残されています。『ARVI』での低層領域の活用における今後のサービス発展に期待をします。 ◆ANAドローンプロジェクトについて  ANAホールディングスでは航空機の安全運航に関する知見を活かし、ドローンオペレーターとして、離島中山間地域での物流課題や医療機関へのアクセス不便などを解消するための将来的な輸送インフラの一部として、安心・安全なドローン物流社会の実現を目指しています。2022年11月には、新たなコンソーシアム「ID(いつでもどこでも)プロジェクト」を組み、鹿児島県の「鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験」に採択され、離島でのドローン配送の実証実験を実施しました。   ≪鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験概要≫ ・目的:離島におけるドローン配送サービスの実装に向け、鹿児島県瀬戸内町古仁屋港から二次離島である加計呂麻島・与路島に向けて、食料品・日用品をドローンで配送し、サービス検証をする。   ・実施期間:2022...

 航空気象システム『ARVI(アーヴィー)』は、この度ANAホールディングスの「ANAドローンプロジェクト」が参加する、「鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験」(以下、「実証実験」)へ試験的に活用され、ドローン運航における気象サポートを行いました。
 実証実験では、『ARVI』が提供する低層域に特化した気象情報によって、ドローンの安全かつ効率的な運航サポートにつながることの検証が行われました。
 今回は、『ARVI』がドローンの気象サポートを行った背景や、実証実験の様子を紹介します。

実証実験で活用されたドローン

◆『ARVI』では初となる、ドローン運航のサポートを開始!

 ドローンは、旅客機や小型機などの航空機と比較すると機体が軽量なこともあり、運航においては気象の影響をより受けやすく、特に突風や強風、降水などの条件によっては事故につながることも多いと言われています。また、飛行範囲が航空機に比べると狭く、かつ低高度で、ドローンの運航可否判断には低層域に特化した気象情報が不可欠なため、判断に時間がかかるという課題もあります。
 このような背景を受け、航空気象システム『ARVI』は、小型航空機の運航サポートとして提供していた低層域の気象情報とフライトプランをドローンにも応用し、サービスとしては初となるドローン運航のサポートをANAドローンプロジェクトが参加する実証実験で実施しました。

◆実証実験では、低層域に特化した機能で『ARVI』の有用性を確認!

 本実証実験では、低層域に特化した飛行ルートの断面図を活用することで、その範囲の気象状況を素早く表示できる点や、地表面だけでなく上空の風の状態も把握できる点など、ドローン運航に必要な気象情報を、『ARVI』にて提供できることを確認致しました。また、遠隔操縦者が飛行計画策定時に描いた飛行ルートに雨雲の予報を重ねることで、飛行ルートにおける天候の移り変わりを直感的に把握できるなど、遠隔操縦者がドローンの安全かつ効率的な運航可否判断を行なう際のサポートを行いました。

 

≪実証実験で『ARVI』を活用したANAドローンプロジェクト担当者からのコメント≫

 今回、ドローンの運航における気象判断に『ARVI』を活用することで、低層域の気象情報を的確に得ることができました。これまでフライトの前日から行っていた複数の気象情報の確認作業の負担が、今後軽減されることに期待しています。
 ドローンの運航には地上と上空との気象状況の違いを事前に把握することが重要です。特に風の状況については、地表面だけでなく上層の予報について断面図を見ながら確認ができました。実証実験当日は、離島へ到着後の折り返し運航時に雨が降り出す予報もあり、運航ができるか迷う気象状況でしたが、『ARVI』を活用し、飛行経路を地図上に描画し、雨の降り出す正確な時刻や、風の予報を確認することでスムーズな運航可否判断につながりました。ドローン運航における低層領域の気象予報は、飛行範囲の狭さと高度150m以下という高度の低さから地表や地形の影響も受け予報が難しく、まだまだ予報の正確さには課題が残されています。『ARVI』での低層領域の活用における今後のサービス発展に期待をします。

ANAドローンプロジェクトについて

 ANAホールディングスでは航空機の安全運航に関する知見を活かし、ドローンオペレーターとして、離島中山間地域での物流課題や医療機関へのアクセス不便などを解消するための将来的な輸送インフラの一部として、安心・安全なドローン物流社会の実現を目指しています。2022年11月には、新たなコンソーシアム「ID(いつでもどこでも)プロジェクト」を組み、鹿児島県の「鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験」に採択され、離島でのドローン配送の実証実験を実施しました。

 

≪鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験概要≫

・目的:離島におけるドローン配送サービスの実装に向け、鹿児島県瀬戸内町古仁屋港から二次離島である加計呂麻島・与路島に向けて、食料品・日用品をドローンで配送し、サービス検証をする。

 

・実施期間:2022 年 11 月 21 日(月)~11 月 25 日(金) 8:00~17:00(日没まで)

詳細はこちら:https://www.anahd.co.jp/group/pr/pdf/20221110-2.pdf

 

 

 『ARVI』は今後、本実証実験で得た低層域での運航サポートの知見やノウハウを活用し、旅客機や小型機だけでなく、ドローンを運航する事業者まで幅広く活用されるサービスへ成長します。

 

エムティーアイが気象研究所の委託先に採択 

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)※において、気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)が2018年より実施する「AIを用いた竜巻等突風・局地的大雨の自動予測・情報提供システムの開発」の委託先として2022年度も採択されました。  5年連続の採択となる本年度は、「気象レーダーとカメラ映像を組み合わせた深層学習による運転支援のための高度な気象情報生成システムの研究開発」において、これまで開発したパソコン用システムの竜巻・局地的大雨の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムのスマートフォンやタブレットへの搭載や、昨年度開発を担った竜巻・局地的大雨などの顕著現象撮影アプリの高度化を実施します。  ※内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/prism/index.html ◆研究開発委託の背景  竜巻などの突風や局地的大雨による被害は国内外問わず相次いでいますが、局地的・突発的に発生することが多いこのような大気現象は、探知や高精度での予測は困難と言われています。  気象研究所では、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において、2018年よりAI(人工知能)を活用し、竜巻の進路や局地的大雨の予測精度の向上を目指す取組みを実施しており、またそれらのデータを活用し鉄道や航空機などの安全運行をサポートするシステムの開発を行っています。  当社は、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』や航空気象システム『ARVI』などの気象情報サービスを提供し、利用者が直感的に危険を察知できるよう雨雲を3Dで立体的に描画する意匠権を保有していることや、交通情報を取り扱うサービスの開発実績があることから、気象研究所の委託先として本年度も含め5年連続採択されています。 <これまでの取組み> 2018年度~2020年度 鉄道事業者と航空事業者を対象に、竜巻等突風の予測情報と列車の運行情報や航空機の位置情報などを組み合わせ、竜巻等突風や局地的大雨による危険性を知らせるアラート情報を生成するシステムの開発。※1 2021年度 竜巻・局地的大雨の探知結果をスマートフォンやタブレット端末に通知するサーバーシステムと、ユーザーが撮影した気象状況の画像情報をシステムへ登録する一連の機能を搭載した撮影アプリの開発。 ◆2022年度の取組み内容について  本年度は、これまでに開発したPC用の竜巻・局地的大雨など(顕著現象)の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムを、スマートフォンやタブレット端末向けに改良し、スムーズな操作や効果的な情報表示を実現することで、将来的なサービス実用化に向けたニーズ調査へ活用します。  また、昨年度開発を担った竜巻・局地的大雨などの顕著現象撮影アプリにおけるUI/UX※2改善を通じて、複数の竜巻・局地的大雨の探知情報が発生した場合の表示改良など、機能の高度化も行います。  さらに、日本同様竜巻が多い海外で利活用されることで、竜巻や局地的大雨による被害軽減につなげられる可能性も見据え、スマートフォンアプリの多言語化対応や海外地図上で竜巻データを表示する機能などの開発を行い、ニーズ調査※3につなげます。 実施期間:令和4年6月22日から令和5年3月31日 ※本委託研究には、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)予算が活用されています。   <ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』について> 最先端の気象レーダー「フェーズドアレイレーダ」や気象庁Cバンド気象レーダーの観測データを用いて全国の雨雲を3D描画で表示し、今まで察知が難しかったゲリラ豪雨発生の可能性を予測し、約15分~20分前にスマートフォンのプッシュ通知でお知らせするサービスです。また、落雷情報や予測が難しい強い雪・豪雪(地域により基準値設定)の可能性なども通知することで、突発的な気象災害への対策をサポートし被害軽減を目指しています。 2020年度グッドデザイン賞を受賞し、利用者が直感的に危険を察知できるようデザインにも工夫をしています。 URL:http://pawr.life-ranger.jp   <航空気象システム『ARVI』『3DARVI』について> 『ARVI』は、航空機の運航に影響を与える気象情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。 リアルタイムな気象現象と飛行ルートをひと目で確認でき、運航管理者による気象条件の良いルート選択や、安全なフライトプランの作成を支援します。また、データ量の大きい複数の気象情報を重ねて表示してもスムーズに操作ができるため、パイロットや運航管理者は、飛行ルート上に危険な気象現象が発生していないかを素早く確認でき、業務の効率化も図ります。さらに気象現象を3Dで可視化する『3DARVI』も提供し、直感的かつ迅速な情報の把握を可能とすることで、航空機の安全な運航をサポートしています。 『ARVI』の詳細についてはこちら...

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、以下「当社」)は、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において、気象庁気象研究所(茨城県つくば市、以下「気象研究所」)が2018年より実施する「AIを用いた竜巻等突風・局地的大雨の自動予測・情報提供システムの開発」の委託先として2022年度も採択されました。
 5年連続の採択となる本年度は、「気象レーダーとカメラ映像を組み合わせた深層学習による運転支援のための高度な気象情報生成システムの研究開発」において、これまで開発したパソコン用システムの竜巻・局地的大雨の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムのスマートフォンやタブレットへの搭載や、昨年度開発を担った竜巻・局地的大雨などの顕著現象撮影アプリの高度化を実施します。
 ※内閣府ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/prism/index.html

◆研究開発委託の背景

 竜巻などの突風や局地的大雨による被害は国内外問わず相次いでいますが、局地的・突発的に発生することが多いこのような大気現象は、探知や高精度での予測は困難と言われています。
 気象研究所では、内閣府が主導する官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において、2018年よりAI(人工知能)を活用し、竜巻の進路や局地的大雨の予測精度の向上を目指す取組みを実施しており、またそれらのデータを活用し鉄道や航空機などの安全運行をサポートするシステムの開発を行っています。
 当社は、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』や航空気象システム『ARVI』などの気象情報サービスを提供し、利用者が直感的に危険を察知できるよう雨雲を3Dで立体的に描画する意匠権を保有していることや、交通情報を取り扱うサービスの開発実績があることから、気象研究所の委託先として本年度も含め5年連続採択されています。

<これまでの取組み>

2018年度~2020年度 鉄道事業者と航空事業者を対象に、竜巻等突風の予測情報と列車の運行情報や航空機の位置情報などを組み合わせ、竜巻等突風や局地的大雨による危険性を知らせるアラート情報を生成するシステムの開発。1
2021年度 竜巻・局地的大雨の探知結果をスマートフォンやタブレット端末に通知するサーバーシステムと、ユーザーが撮影した気象状況の画像情報をシステムへ登録する一連の機能を搭載した撮影アプリの開発。

2022年度の取組み内容について

 本年度は、これまでに開発したPC用の竜巻・局地的大雨など(顕著現象)の探知・追跡情報と交通データおよび撮影者の視点を組み合わせたアラート情報生成システムを、スマートフォンやタブレット端末向けに改良し、スムーズな操作や効果的な情報表示を実現することで、将来的なサービス実用化に向けたニーズ調査へ活用します。
 また、昨年度開発を担った竜巻・局地的大雨などの顕著現象撮影アプリにおけるUI/UX2改善を通じて、複数の竜巻・局地的大雨の探知情報が発生した場合の表示改良など、機能の高度化も行います。
 さらに、日本同様竜巻が多い海外で利活用されることで、竜巻や局地的大雨による被害軽減につなげられる可能性も見据え、スマートフォンアプリの多言語化対応や海外地図上で竜巻データを表示する機能などの開発を行い、ニーズ調査3につなげます。

実施期間:令和4年6月22日から令和5年3月31日
※本委託研究には、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)予算が活用されています。

 

<ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』について>3D雨雲ウォッチ
最先端の気象レーダー「フェーズドアレイレーダ」や気象庁Cバンド気象レーダーの観測データを用いて全国の雨雲を3D描画で表示し、今まで察知が難しかったゲリラ豪雨発生の可能性を予測し、約15分~20分前にスマートフォンのプッシュ通知でお知らせするサービスです。また、落雷情報や予測が難しい強い雪・豪雪(地域により基準値設定)の可能性なども通知することで、突発的な気象災害への対策をサポートし被害軽減を目指しています。
2020年度グッドデザイン賞を受賞し、利用者が直感的に危険を察知できるようデザインにも工夫をしています。
URL:http://pawr.life-ranger.jp

 

<航空気象システム『ARVI3DARVI』について>
『ARVI』は、航空機の運航に影響を与える気象情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。
リアルタイムな気象現象と飛行ルートをひと目で確認でき、運航管理者による気象条件の良いルート選択や、安全なフライトプランの作成を支援します。また、データ量の大きい複数の気象情報を重ねて表示してもスムーズに操作ができるため、パイロットや運航管理者は、飛行ルート上に危険な気象現象が発生していないかを素早く確認でき、業務の効率化も図ります。さらに気象現象を3Dで可視化する『3DARVI』も提供し、直感的かつ迅速な情報の把握を可能とすることで、航空機の安全な運航をサポートしています。
『ARVI』の詳細についてはこちら : https://www.aviavi-arvi.com/

 

※1:気象研究所の委託先として、エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、鉄道・航空事業者向けに竜巻等突風の進路予測結果表示システムの研究開発を実施:https://mti.asia/?p=24457
エムティーアイの気象データの3D描画技術を活用し、竜巻等突風・局地的大雨の 探知・追跡情報と交通データを組み合わせた予測アラート情報生成システムを研究開発:https://mti.asia/?p=28760
※2:UI(User Interface)ユーザーがWebサイトやアプリケーションなどサービスを利用する際の入力や表現方法などの仕組みを意味し、UX(User Experience)は、ユーザーがサービスの利用を通じて得られる体験や価値などのユーザー体験を指す。
※3:ニーズ調査の実施は他委託事業社にて行う予定です。

 

報道関係の方からのお問い合わせ先
株式会社エムティーアイ 広報室
TEL: 03-5333-6755  FAX: 03-3320-0189
E-mail: mtipr@mti.co.jp  URL: http://www.mti.co.jp

 

一般のお客様からのお問い合わせ先
株式会社エムティーアイ コンタクトセンター
E-mail: call_center@cc.mti.co.jp

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航空気象システム『ARVI』、スカイネットアカデミーに正式導入!

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、代表取締役社長:前多 俊宏、以下「当社」)が企画・開発した航空気象システム『ARVI(アーヴィー)』は、スカイネットアカデミー株式会社(東京都三鷹市、代表取締役社長:服部...

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、代表取締役社長:前多 俊宏、以下「当社」)が企画・開発した航空気象システム『ARVI(アーヴィー)』は、スカイネットアカデミー株式会社(東京都三鷹市、代表取締役社長:服部 浩行、以下「スカイネットアカデミー」)に正式導入され、5月より提供を開始します。

 

◆『ARVI』では初となる小型機を対象とした航空機使用事業社の実運航を支援!

 スカイネットアカデミーは、東京と仙台の2拠点をベースに、航空機の操縦訓練やチャ-タ-飛行、航空機整備をはじめ、その他小型飛行機を利用した定期航空運送事業以外のあらゆるサービスと、最高レベルの安全性と技術を提供する飛行に関するプロフェッショナルな航空機使用事業社です。
 『ARVI』は主に国内のエアラインに導入・活用されてきましたが、今回新たに、低層域の気象情報を追加することで、小型機を活用した事業を展開するスカイネットアカデミーで正式導入され5月より提供を開始します。

◆低層域の気象情報を追加し、パイロットを目指す操縦訓練の安全もサポート!

 『ARVI』は、雨雲や雪、風、火山、台風など航空機の運航に影響を与える気象情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。今回、低層域の気象情報を新たに追加し小型機の運航に影響を及ぼす気象情報の確認が可能となりました。
 スカイネットアカデミーでは、主にプロのパイロットを目指す人に向けた操縦訓練事業にて『ARVI』を活用します。訓練飛行時に気象状況の確認や安全なフライトプラン作成を支援するほか、パソコンやタブレットなど複数のデバイスや職場以外の場所からも気象情報の確認が簡単にできるようになることで、業務の効率化もサポートします。

 

【スカイネットアカデミー株式会社 運航部機長 教官 稲生 健太郎様からのコメント】
『ARVI』の特徴は、各種データが一つの画面に集約されていることです。そのため、情報が見易く、従来よりも短時間で天候の把握ができ役立っています。また、経路に応じた断面図を作成し、下層部分を拡大して確認できるため、低高度を飛行する小型機の運用にも有効に活用できています。
今後は、実運航で必要な情報の入手についてパイロット訓練生にも『ARVI』を活用し、教育していくことを考えています。

  

 

 『ARVI』は今後、旅客機や小型機だけでなくヘリコプターを運航する航空機使用事業社など、幅広く活用されるサービスへの発展と、航空気象分野のデジタル化を推進することで、さらなる空の安全への貢献を目指します。

 

<『ARVI』について> 
 航空機の運航に影響を与える気象情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。
 リアルタイムな気象現象と飛行ルートをひと目で確認でき、運航管理者による気象条件の良いルート選択や、安全なフライトプランの作成を支援します。また、データ量の大きい複数の気象情報を重ねて表示してもスムーズに操作ができるため、パイロットや運航管理者は、飛行ルート上に危険な気象現象が発生していないかを素早く確認でき、業務の効率化も図ります。さらに気象現象を3Dで可視化する『3D ARVI』も提供し、直感的かつ迅速な情報の把握を可能とすることで、航空機の安全な運航をサポートしています。

『ARVI』の詳細についてはこちら : https://www.aviavi-arvi.com/

 

 

報道関係の方からのお問い合わせ先
株式会社エムティーアイ 広報室
TEL: 03-5333-6755  FAX: 03-3320-0189
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『ARVI』導入に関するお問い合わせ先
株式会社エムティーアイ コンタクトセンター
E-mail: arvi_support@cc.mti.co.jp 

 

 

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航空気象を、一歩先へ。『3DARVI』が目指す未来

3D航空気象アプリ『3DARVI』サービス紹介動画 企画・開発者インタビュー   プロフィール ライフ・エンターテインメント・スポーツ事業本部...

3D航空気象アプリ『3DARVI』サービス紹介動画

企画・開発者インタビュー

 

プロフィール

ライフ・エンターテインメント・スポーツ事業本部 ライフ事業部
気象サービス部長
小池 佳奈

大学時代環境分野を学び、大学院1年の時に気象予報士の資格を取得。
当社では気象予報士の知識や実務経験を生かしたサービス企画を主に担当。2019年に航空気象システム『ARVI』を立ち上げ、2021年8月に『3DARVI』をリリース。

航空の現場での使いやすいUIと、被雷危険領域予測技術搭載に向け試行錯誤の連続!

『3DARVI』のリリースまでの道のりを教えてください。

 気象関係のシンポジウムにて、ゲリラ豪雨予報アプリ『3D雨雲ウォッチ』の取組みを紹介したところ、航空事業者の方から「気象現象を3Dで可視化することは航空業界で役に立つのではないか」と意見を頂きました。
 そこで、様々な航空事業者の方が参加されている会議で『3D雨雲ウォッチ』を紹介し、3D可視化のノウハウを航空気象でどのように活用できそうかディスカッションさせて頂きました。その中で、当社が培ってきたコンシューマー向け気象情報サービス提供のノウハウや気象情報の3D可視化技術を航空気象の分野でも生かせるのではないかと考え、航空気象システム『ARVI』を立ち上げました。
 その後、ご興味を持ってくださった全日本空輸株式会社(以下、ANA)とともにプロトタイプを作成し、本格的な事業化に向けて、ANA、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)と共同で『3DARVI』のサービス開発を開始しました。

『3DARVI』のリリースまでに苦労したのはどのような点ですか?

雲の3D画像

雲の3D画像

 航空の運航現場で使いやすいUI/UXのサービスを作ることと、被雷危険性予測技術※を活用した情報をサービスに搭載することが苦労した点です。
 『3DARVI』では、『3D雨雲ウォッチ』のように雨雲を3Dで可視化するだけでなく、航空機の運航に関わる気象現象すべてを3Dで可視化していきたいと考えていました。さらにパイロットやディスパッチャーの皆様が業務で利用しやすいかなど、様々な利用シーン別に最適なサービスデザインを考える必要があり、実際に現場で利用されるANAの皆様からフィードバックを頂き、勉強しながら作り上げています。
 また、なんでも3Dで可視化すればわかりやすいわけではなく、気象予報士としての自身の経験も踏まえ、2Dの方がわかりやすい情報は2Dで見せる判断をするなど、より使いやすいUIを実現するために社内でも議論しながら開発を進めました。
 『3DARVI』には、JAXAが開発を行っている航空機被雷が発生しうる領域を予測する世界初の技術(被雷危険性予測技術)を搭載しています。その予測技術を活用させて頂き、被雷危険領域予測をリアルタイムに表示するためのアルゴリズム調整を行い、現場で実際に利用するためには、どのようにサービス上で表示すべきかをJAXA、ANA、当社の3社で何度も話し合いを重ね、試行錯誤しながら実現しました。

航空経路の気象状況を3D可視化することで誰もが認識しやすいものに

『3DARVI』のサービスのポイントは?

 やはり一番のポイントは気象情報や航空情報を3Dで可視化している点です。
 今までの2Dの気象情報では、パイロットやフライトプランを作成するディスパッチャーの皆様は、航空機が地上から上空へ飛んでいく経路において、「上空〇〇hPaと××hPa付近の天気図を見ると、この高度が揺れやすそうだな、被雷しやすいから気を付けよう」など、航空機の安全運航に向けて考慮しなければならないいくつもの2Dの気象情報を頭に入れ、それらを立体的にイメージし、危険回避の判断をしたりフライトプランの検討をしなければなりませんでした。
 しかし、航空機の運航に必要な気象現象を3Dで表示することで、パイロットやディスパッチャーの皆様が頭の中でイメージしていた航空経路の気象状況を、誰もが簡単に視覚的に捉えることができるようになります。
 また、気象状況を立体でイメージすることは、業務経験が浅い人や不得意な人にとっては難しく、ベテランであってもそれなりに時間のかかる作業ですし、個人個人によって認識に差が出る部分もあるかと思いますが、そういった課題も3D可視化により解決でき、業務の効率化にもつながると考えています。

被雷危険領域の予測を実現し、より安心安全なフライトへの貢献を目指す!

『3DARVI』で今後実現したいことを教えてください

 現在はリアルタイムに被雷危険領域予測を可視化するものですが、数時間先まで予測することで飛行機が目的地に到着する時の予測を確認できるよう、予測時間の延伸を目指しています。
 また、近年ゲリラ豪雨が多く発生していますが、それは航空機の運航にも影響する積乱雲が発生しやすくなっている状況と言えます。現在、航空機の被雷や揺れに繋がる可能性のある積乱雲などの気象現象が発生した際には、多くの場合水平方向に避ける形で回避されていると伺っていますが、『3DARVI』にさらに様々な気象情報を盛り込むことで予測の精度が向上すれば、高度を上げ下げすることにより安全が確保できる新たな選択肢が増えて、より安心・安全に航空機を運航できる未来の実現に向けて少しでもお役に立つことができるのではないかと考えています。

 

※:JAXA 「WEATHER-Eyeビジョン」 https://www.weather-eye.jp/files/pdf/WEATHER-Eye-Vision_rev3_final.pdf

<JAXA 被雷危険性予測技術について研究発表>
Yoshikawa, E., & Ushio, T. (2019). Tactical Decision-Making Support Information for Aircraft Lightning Avoidance: Feasibility Study in Area of Winter Lightning, Bulletin of the American Meteorological Society, 100(8), 1443-1452. Retrieved May 17, 2021, from
https://journals.ametsoc.org/view/journals/bams/100/8/bams-d-18-0078.1.xml

 

プロフィール

土屋 雅尚

2011年に入社後『music.jp』のAndroidアプリを中心に開発を行い、2019年より気象サービスの開発に従事。『3DARVI』では主に被雷危険領域の可視化を実現するための開発を担当した。

被雷危険領域のリアルタイム表示に向けたアルゴリズム調整とは?

『3DARVI』の開発にはどのように携わりましたか?

 JAXAが実施する、過去の航空機被雷実績と気象データの分析により、航空機被雷が発生しうる領域を予測する世界初の技術である、被雷危険性予測技術を活用して、リアルタイムに被雷の可能性がある領域を3Dで可視化するためのアルゴリズムの調整を主に担当しました。

リアルタイムに被雷可能性を可視化するためのアルゴリズムとはどのようなものですか?

被雷危険領域予測表示サンプル画面

被雷危険領域予測表示サンプル画面

 JAXAの被雷危険性予測技術は、日本国内の研究のために選んだ範囲で観測された過去の気象データをもとに研究を進めてこられました。実際に航空会社が日本全国、最新の気象条件に合わせてリアルタイムで利用するには技術的課題がありました。そこで、被雷危険性予測技術の理論に基づき、当社が取得している日本全国の更新頻度が高い最新の気象情報を用いて、被雷危険度を算出するアルゴリズムに改良しました。これにより、日本全国の空港付近の被雷危険度をリアルタイムに算出することができます。
 本アルゴリズムによって算出された被雷危険度は、JAXAの研究理論で導いたものと相違ないものであるとJAXAからも認められています。
 また、更なるアルゴリズムの改良として水平方向の被雷危険領域を表示するだけでなく、高度による絞り込みを組み込み、3D表示できるよう調整しました。なぜなら、同じ被雷危険領域であっても高度によって危険度は変わり、フライトの際に高度を上げ下げする形で被雷を回避する選択肢が増えることで、より安全な運航判断がしやすくなると考えたからです。

被雷危険領域予測時間の延伸を目指し、新たなアルゴリズム作成に挑戦

『3DARVI』の今後の展望は?

 運用を開始したばかりのサービスなので、サービス自体をより使いやすく改善していきたいと考えています。
 さらに、現在は被雷危険領域のリアルタイム表示をしている段階なので、飛行機が飛ぶ前に到着予定時刻の目的地周辺の被雷予測を目指し、今後予測時間の延伸を考えています。被雷危険度の「リアルタイム表示」と「予測」では別の気象情報を使う必要があるため、予測のアルゴリズムを作るために一から考えて準備をしていきたいと思います。

 

プロフィール

平野 祐一

2015年開発職として新卒入社。『music.jp』の開発などを経て『ARVI』、『3DARVI』の開発に従事。サービスを開発する上での上流工程となるシステム全体の設計を担当するシステムアーキテクトを主に担当した。

データ量は毎日4億レコード?!膨大なデータの高速処理を実現

『3DARVI』の開発ではどのような役割を担いましたか?

 主に気象やフライトデータをサービス上で表示するために、データを使いやすい形に変換するシステムの設計を担当しました。
 気象に関するデータはデータ量がとても大きいものが多いです。数値予報モデルという種類のデータでは航空機の飛行に必要な10~100個くらいの限られたデータを取り出しやすくするためにデータを分解するのですが、これが1データ当たり数千万レコードになることがあります。“レコード”というのは、例えばエクセルの1行だと思っていただけるとわかりやすいと思います。その“レコード”が合計すると1日に4億ほど届きます。
 その大量のデータを変換し、効率的に取得する仕組みを考えてシステム設計をすることで、サーバーの負荷を軽減し、予算を抑えつつ必要なデータを高速に抽出することを実現しました。

『3DARVI』の画期的な部分はどのようなところですか?

ARVI上の航空経路の断面図サンプル画面

ARVI上の航空経路の断面図サンプル画面

 『ARVI』や『3DARVI』では航空経路の断面図を表示できるのですが、気象情報提供元から送られてくる膨大なデータを適切に処理・加工することで、飛行経路の気象情報を数分以内に高速に取得し、アプリ上に1秒未満で正しくグラフィカルに表示することを実現しています。今までこのようなシステムがなかったため、航空会社の方々にも「こんなに早く表示できるの!?」と驚かれ、喜ばれているようです。

 さらに被雷危険性予測技術を搭載していますが、誘発雷の危険度をリアルタイムに可視化するためには、10分毎に送られてくる最新の気象データを10分以内に処理する必要があります。高速にデータを処理し、誘発雷の危険度を算出するためにシステムの性能を高めることで、被雷危険領域のリアルタイム表示を実現しています。

『3DARVI』ならではの情報を搭載し、強みを増やす

『3DARVI』で今後どのようなことを目指していますか?

 現在、運航に必要な基本的な気象情報やフライト情報を表示させることはできていますが、ほかの情報もアプリ上で表示できないかといった要望もあり、その実現に向けて考えていきたいと思います。
 開発したシステムにはデータの処理量に十分な余力があり、追加でデータを処理することは可能なので、今後必要とするデータをいかに取得しサービスに搭載していくかが課題となります。利用者の要望に応え、『3DARVI』だからこそ提供できる強みを増やしていきたいです。

 

※Google Play、Androidは、Google LLC.の商標または登録商標です。

「3D航空気象アプリ」で航空機の安全かつ効率的な運航の実現へ

全日本空輸株式会社 株式会社エムティーアイ 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構    全日本空輸株式会社(代表取締役社長:平子裕志、以下「ANA」)、株式会社エムティーアイ(代表取締役社長:前多俊宏、以下「エムティーアイ」)、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(理事長:山川宏、以下「JAXA」)は、航空機の安全かつ効率的な運航の実現を目指し、先進的な3D気象可視化技術を活用した気象情報アプリ「3DARVI」(スリーディーアーヴィー)の運用を2021年8月より開始します。  本3DARVIは、ANAのオペレーションノウハウ、エムティーアイの3D気象可視化技術、JAXAの世界初となる被雷危険領域(誘発雷)予測技術を搭載しており、気象現象・予測を3Dで可視化することで、迅速な情報把握を可能にします。   ◆ANAのオペレーションノウハウとエムティーアイの3D気象可視化技術を活用した『ARVI』を融合  現在、ANAの運航乗務員や運航管理者は、文字情報や各種天気図などの様々な2次元の気象情報を立体的に捉えながら業務に取り組んでいます。  エムティーアイでは、気象現象を3Dで可視化する技術のノウハウと、容量の大きい3Dの気象データをリアルタイムに配信できる技術を有しています。  本アプリでは、ANAのオペレーションノウハウとエムティーアイの3D気象可視化技術を融合し、航空機の運航に影響のある雨・雲・気温・雷などの気象現象が立体的な3Dで可視化されることで、直感的かつ迅速な情報の把握が可能となり、運航に影響のある悪天候を回避して、安定的な運航ダイヤを維持するとともに、お客様により快適な運航を提供していきます。 ※被雷危険領域・雨・雲の3D画像についてはエムティーアイが意匠登録出願中です。   ◆JAXAの「被雷危険性予測技術」を活用  今回の可視化における特徴は、JAXAが開発を行っている被雷危険性予測技術(※)を活用することです。これは、過去の航空機被雷実績と気象データの分析により、航空機被雷が発生しうる領域を予測する世界初の技術です。  JAXAでは3年以上にわたり収集した気象データの分析を通して得られた知見を基に、航空機被雷が発生する危険性が高い領域を検出する技術を開発しました。この技術をもとにJAXAとエムティーアイでは、2019年11月より航空機の被雷回避に向けた共同研究を実施しており、被雷予測エリアの可視化に成功しています。  今回、ANAオペレーションの知見を加味することで、被雷可能性が高いエリアをより高い精度で特定し、実際の運航に活用できるようアルゴリズムの調整を行いました。そのアルゴリズムによって導き出される被雷の可能性の高いエリアを、エムティーアイの3D表示技術を利用して可視化すると同時に、リアルタイムで算出することに成功しました。これにより、被雷回避による最適な運航ルートの選択が可能となります。 ※:JAXA...

全日本空輸株式会社
株式会社エムティーアイ
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

 

 全日本空輸株式会社(代表取締役社長:平子裕志、以下「ANA」)、株式会社エムティーアイ(代表取締役社長:前多俊宏、以下「エムティーアイ」)、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(理事長:山川宏、以下「JAXA」)は、航空機の安全かつ効率的な運航の実現を目指し、先進的な3D気象可視化技術を活用した気象情報アプリ「3DARVI」(スリーディーアーヴィー)の運用を2021年8月より開始します。
 本3DARVIは、ANAのオペレーションノウハウ、エムティーアイの3D気象可視化技術、JAXAの世界初となる被雷危険領域(誘発雷)予測技術を搭載しており、気象現象・予測を3Dで可視化することで、迅速な情報把握を可能にします。

 

ANAのオペレーションノウハウとエムティーアイの3D気象可視化技術を活用した『ARVI』を融合

 現在、ANAの運航乗務員や運航管理者は、文字情報や各種天気図などの様々な2次元の気象情報を立体的に捉えながら業務に取り組んでいます。
 エムティーアイでは、気象現象を3Dで可視化する技術のノウハウと、容量の大きい3Dの気象データをリアルタイムに配信できる技術を有しています。
 本アプリでは、ANAのオペレーションノウハウとエムティーアイの3D気象可視化技術を融合し、航空機の運航に影響のある雨・雲・気温・雷などの気象現象が立体的な3Dで可視化されることで、直感的かつ迅速な情報の把握が可能となり、運航に影響のある悪天候を回避して、安定的な運航ダイヤを維持するとともに、お客様により快適な運航を提供していきます。
※被雷危険領域・雨・雲の3D画像についてはエムティーアイが意匠登録出願中です。

 

JAXA「被雷危険性予測技術」を活用

 今回の可視化における特徴は、JAXAが開発を行っている被雷危険性予測技術(※)を活用することです。これは、過去の航空機被雷実績と気象データの分析により、航空機被雷が発生しうる領域を予測する世界初の技術です。
 JAXAでは3年以上にわたり収集した気象データの分析を通して得られた知見を基に、航空機被雷が発生する危険性が高い領域を検出する技術を開発しました。この技術をもとにJAXAとエムティーアイでは、2019年11月より航空機の被雷回避に向けた共同研究を実施しており、被雷予測エリアの可視化に成功しています。
 今回、ANAオペレーションの知見を加味することで、被雷可能性が高いエリアをより高い精度で特定し、実際の運航に活用できるようアルゴリズムの調整を行いました。そのアルゴリズムによって導き出される被雷の可能性の高いエリアを、エムティーアイの3D表示技術を利用して可視化すると同時に、リアルタイムで算出することに成功しました。これにより、被雷回避による最適な運航ルートの選択が可能となります。

※:JAXA 「WEATHER-Eyeビジョン」
 https://www.weather-eye.jp/files/pdf/WEATHER-Eye-Vision_rev3_final.pdf

<JAXA 被雷危険性予測技術について研究発表>
Yoshikawa, E., & Ushio, T. (2019). Tactical Decision-Making Support Information for Aircraft Lightning Avoidance: Feasibility Study in Area of Winter Lightning, Bulletin of the American Meteorological Society, 100(8), 1443-1452. Retrieved May 17, 2021, from
https://journals.ametsoc.org/view/journals/bams/100/8/bams-d-18-0078.1.xml

 

<航空気象システム『ARVI』について>
『ARVI』は、今回の『3DARVI』のもととなる、エムティーアイが提供する航空気象総合システムです。
航空機の運航に必要なあらゆる気象・災害情報が揃っており、ルートやフライトプラン、トラッキングデータ(一部オプション機能)をひとつの画面でまとめて確認ができます。すでに、国内のエアラインに導入され、活用されています。
『ARVI』は、「air + vision」から作った造語です。「明瞭に先を見通して頂きながら、安全運航をサポートさせて頂きたい」という想いから命名し、航空機の安全な運航をサポートするとともに、業務効率化を図ります。

★サービスの詳細につきましては、以下のサイトをご参照ください。
https://www.aviavi-arvi.com/#p-point 
★『ARVI』導入に関する問い合わせ先:
 株式会社エムティーアイ コンタクトセンター 
                   E-mail:arvi_support@cc.mti.co.jp

 

 

【お問合せ先】
全日本空輸株式会社 広報部 (電話03-6735-1111)
株式会社エムティーアイ 広報室 (電話03-5333-6755)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 広報部(電話 050-3362-4374)

 

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JAXAのアルゴリズムとエムティーアイの航空気象情報を活用し 航空気象システム『ARVI』での被雷予測エリアの可視化に成功!

 株式会社エムティーアイ(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:前多 俊宏、以下「当社」)が企画・開発した航空気象システム『ARVI(アーヴィー)』は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(本社:東京都調布市、理事長:山川...

 株式会社エムティーアイ(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:前多 俊宏、以下「当社」)が企画・開発した航空気象システム『ARVI(アーヴィー)』は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(本社:東京都調布市、理事長:山川 宏、以下 「JAXA」)と、2019年11月より航空機の被雷回避に向けた共同研究を実施しています。
 今回、JAXAが研究する「被雷危険性予測技術」から算出されるアルゴリズムの誘発雷の検出率85.1%1のデータに気象状況を加え、『ARVI』上で被雷予測エリアの可視化に成功しました。    
 本共同研究の結果は、2021年1月10日から1月15日(現地時間)に行われた「第101回アメリカ気象学会年次大会(The American Meteorological Society 101st Annual Meeting)2」にて発表されました。

JAXA×『ARVI』 航空機の誘発雷検出率85.11を達成し、被雷予測エリアの可視化にも成功!

 航空機の運航において、機体が被雷することがあります。被雷は自然に引き起こされるのではなく、帯電した雲に機体が近づくことで誘発されることがほとんどです。航空機が被雷を受けても、安全な運航が堅持できるように機体には様々な工夫がなされていますが、被雷による着陸後の点検作業などによりスケジュールに変更が生じ、欠航や遅延が発生する場合があります。      
 このような背景を受け、航空機運航における気象の影響の軽減を目指す研究を実施するJAXAと、安全な運航(運航判断)をサポートする航空気象システム『ARVI』では、2019年11月より「航空機被雷回避」に向けた共同研究を実施しています。       
 冬の日本海沿岸が特に多いとされている誘発雷ですが、一年を通して被雷の可能性があることから、本研究では、JAXAによる過去の気象データ分析により導き出した「被雷危険性予測技術」から、季節を問わず日本全域の空で誘発雷を起こす雲を予測できるアルゴリズムを構築しました。また、エムティーアイが『ARVI』上で被雷予測エリアを可視化することに成功し、アルゴリズムに気象要素を加えることで、被雷予測エリアの高度幅表示も可能にしました。これにより、被雷が発生しそうな気象状態を視覚的に察知することができ、そのエリアを回避する運航ルートの選択を支援します。

 また、今回の共同研究に伴い航空事業社数社にて、『ARVI』上に表示された被雷予測エリアとの検証を実施しました。

【検証後の航空事業社によるコメントの一部抜粋】

  • 早めに高度を降ろすなど、被雷回避の選択肢が増えるのでよい。(春秋航空日本株式会社)
  • 精度の高い誘発雷情報を活用できれば、被雷回避の精度が向上し、機体修理による欠航などの機会が減り、より安定したオペレーションが供給できる。(全日本空輸株式会社)

 今後は、被雷の予測情報をリアルタイムに3D画像で配信し、回避に向けた判断や行動を実施できるかについての検証を予定しており、運航の効率向上と航空機の安全性を高めることを目指します。

 

共同研究について

  • 実施期間 : 2019年11月21日から2022年3月31日
  • 研究内容 : 被雷予測情報の配信と、実用化に向けた評価

 

 

<航空気象システム『ARVI』について>

雨雲や雪、風、火山、台風など航空機の運航に影響を与える気象・災害情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができるシステムです。

リアルタイムな気象現象と飛行ルートをひと目で確認でき、運航管理者による気象条件の良いルート選択や、安全なフライトプランの作成を支援します。また、データ量の大きい複数の気象情報を重ねて表示してもスムーズに操作ができるため、パイロットや客室乗務員は、飛行ルート上に危険な気象現象が発生していないかを素早く確認でき、安全な運航のサポートだけでなく、業務の効率化も図ります。

『ARVI』の詳細についてはこちら : https://www.aviavi-arvi.com/

 

※1:冬季の小松・庄内エリア、夏季の羽田・成田エリアにおいて、過去の航空機被雷事例の一部を活用した検証結果。

※2: 第101回アメリカ気象学会年次大会(The American Meteorological Society 101st Annual Meeting)https://annual.ametsoc.org/index.cfm/2021/

 

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株式会社エムティーアイ 広報室
TEL: 03-5333-6755  FAX: 03-3320-0189
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『ARVI』導入に関するお問い合わせ先
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エムティーアイ、『VS COVID-19対策マニュアル』の配布を開始! 新型コロナウイルス感染症の影響を受けている医療機関の一助として、感染防護対策やオンライン診療、補助金情報まで、必要な情報を集約

 株式会社エムティーアイ(以下、「当社」)は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている医療機関の支援を目的とした、『VS...

 株式会社エムティーアイ(以下、「当社」)は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている医療機関の支援を目的とした、『VS COVID-19対策マニュアル』のWEBでの配布を、5月13日(水)より開始します。
 全国的に感染拡大の防止に向けた取組みを進めるなか、国や自治体、厚生労働省をはじめとした各省庁や各機関等から新型コロナウイルス感染症に関する様々な情報が発信されています。今回配布する『VS COVID-19対策マニュアル』では、そのような各省庁や各機関等から発信されている医療関係者向けの情報が一覧化され、必要な情報を簡単に確認ができます。
 新型コロナウイルス感染症患者の対応により逼迫する医療機関を支援する情報から、外出自粛などの影響による患者の減少に伴い経営状況が厳しい医療機関をサポートする情報まで、今必要な情報を正確により分かりやすく届けることで、新型コロナ感染症対策の一助となることを目指します。

『VS COVID-19対策マニュアル』:https://clinicboard.jp/event_participants/new?form_id=E0003

 

◆最前線で戦う医療従事者からクリニック・薬局の経営までを『VS COVID-19対策マニュアル』で支援!

 厚生労働省によると、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大した大都市圏では、医療現場の逼迫が続いています1。その一方で、新型コロナウイルス感染症の診療を実施していない一般のクリニックや薬局などは、外出自粛などの影響もあり患者が減少しています。当社が行ったアンケート2でも、新型コロナウイルス感染症の影響により、約9割の医療機関が4月度の患者数・売上が昨年対比でマイナスになっていると回答しており、また、困っていることとして最も多かった回答は「患者数の減少」81.3%となり、経営状況が厳しいことが伺える結果となりました。
 このような背景を受け、当社では、新型コロナウイルス感染症診療の手引きや医療従事者の感染防護対策、クリニック・薬局の運転資金対策や各種補助金の情報、オンライン診療の実施要件など、国や自治体、厚生労働省をはじめとした各省庁や各機関等が発信する、新型コロナウイルス感染症に関する医療機関向けの様々な情報を一覧化した、『VS COVID-19対策マニュアル』の配布を実施します。

 

<『VS COVID-19対策マニュアル』の主な内容>

■新型コロナウイルス感染症が疑われる際の診療・調剤

  • 診療の手引き
  • 医療従事者の感染防護対策について、
  • 外来・往診での算定点数
  • ​マスク等防護用資材の調達について

■新型コロナウイルス感染防止措置における電話/オンラインでの診療・服薬指導

  • 電話/オンライン診療の実施要件・算定点数・実施手順 
  • 遠隔服薬指導の実施要件・算定点数
  • オンライン診療からの処方箋受け取り・服薬指導実施手順
  • 電話/オンライン診療・服薬指導の患者への周知方法
  • CARADAオンライン診療 利用料無料提供の紹介

■助成金関係

  • 雇用調整助成金 
  • 持続化給付金 
  • IT導入補助金

■資金対策:融資制度・利子補給制度の情報、税・社会保険料の納付猶予に関する情報

『VS COVID-19対策マニュアル』の詳細はこちら:https://clinicboard.jp/event_participants/new?form_id=E0003   

※1:厚生労働省 『新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言』(2020年5月4日付、2020 年 5 月 11 日一部訂正)
※2:エムティーアイによるWEB調査 実施期間:2020年5月1日から2020年5月10日 調査対象:医療機関の医療従事者:48人

 

【『VS COVID-19対策マニュアル』に関するお問い合わせ先】
株式会社エムティーアイ ヘルスケア事業本部 クリニックボード事業推進室
TEL : 03-5333-6056   FAX : 03-3320-0254 E-mail:info@clinicboard.jp 

 

【報道関係の方からのお問い合わせ先】
株式会社エムティーアイ 広報室
TEL: 03-5333-6755  FAX: 03-3320-0189
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航空気象システム『ARVI』、春秋航空日本に提供を開始!

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、代表取締役社長:前多 俊宏、以下「当社」)が企画・開発した航空気象システム『ARVI(アーヴィー)』は、春秋航空日本株式会社(千葉県成田市、代表取締役:樫原...

 株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、代表取締役社長:前多 俊宏、以下「当社」)が企画・開発した航空気象システム『ARVI(アーヴィー)』は、春秋航空日本株式会社(千葉県成田市、代表取締役:樫原 利幸、以下「SPRING JAPAN」)に導入され、5月より試験運用を開始しています。

◆『ARVI』×SPRING JAPAN より安全で安心な空の旅をサポート!

 SPRING JAPANは、2014年8月より国内で運航を開始した成田空港を拠点とするLCC(格安航空会社)です。安全・誠意・笑顔の3Sを経営理念に掲げ、「LCCで一番の笑顔とおもてなしを追求する」航空会社として、「ココロ躍る空の旅づくり」を提供しています。
 今回、フライトに重大な影響を与える気象・災害情報とフライトプランなどをひとつの画面で確認できる『ARVI』を導入することで、業務の効率化を図ると共に、より安心で安全な運航を目指します。今後の本格的な運用開始を見据えて本年5月より試験運用を開始し、『ARVI』の有用性・利便性の検証と機能向上に向けた開発も連携して行います。

◆容量の大きい多様な気象データをひとつの画面に表示し、気象条件の良い飛行ルートが一目瞭然!

 『ARVI』は、雨雲や雪、風、火山、台風など航空機の運航に影響を与える気象・災害情報とフライトプランを、ひとつの画面でまとめて確認ができる航空気象システムです。
 運航管理者は、リアルタイムの気象現象を複数ある飛行ルートと合わせてひと目で確認が可能で、最適なルートを効率的に選択できるようになるなど、安全なフライトプランの作成を支援します。また、データ量の大きい複数の気象データを重ねて表示してもスムーズに操作ができ、離陸前の忙しい時間でもパイロットや運航管理者は、飛行ルート上に危険な気象現象が発生していないかを素早く確認できるため、安全な運航のサポートだけでなく、業務の効率化も図ります。

 

<『ARVI』の主な機能>

  • 気象・災害情報の表示 : 雨雲、雪、雷、風、台風、火山、衛星画像 などARVI-logoHP
  • 空港、飛行ルート、フライトプランの表示
  • 気象モデル、天気図の表示
  • フライトプランに沿った断面図表示

『ARVI』の詳細についてはこちら : https://www.aviavi-arvi.com/

 

 今後は、意匠権を取得している当社独自の気象データ3D可視化技術を活用し、直感的でわかりやすい航空気象情報の配信や、全世界の気象情報対応などの機能を拡充し、より安全で安心な空の旅をサポートするサービスへと発展していきます。

 

報道関係の方からのお問い合わせ先
株式会社エムティーアイ 広報室
TEL: 03-5333-6755  FAX: 03-3320-0189
E-mail: mtipr@mti.co.jp  URL: http://www.mti.co.jp

 

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