育休からのスムーズな復職と今後のキャリア形成をサポートする「育休復職面談プログラム」

~復職者のモチベーションアップのカギは上司との相互理解~

 当社では、育児と復職準備期間を合わせて最長で子どもが3歳まで休業できる制度や、急な仕事や会議などで延長保育を利用した際の延長保育料を補助するなど、育児と仕事を両立しながら働くことができるよう、様々な制度を整えています。
 そのひとつとして、育児休業(以下、育休)から復職した社員が安心して日々の業務に取り組み、さらに今後のキャリアについて考える機会をつくるため、直属の上司と3回にわたって面談を行う「育休復職面談プログラム」を実施しています。
 今回は、本プログラムを活用した社員の声を紹介します。上司との面談により、復職後のモチベーションアップや中長期的なキャリアを考えるきっかけとなるなど、ポジティブな効果が表れています。

【Case1】上司との面談が今後のキャリアについてあらためて考えるきっかけになり、自らの成長を意識しながら日々の業務に取り組む

 

Profile
上野 顕
テクノロジー本部 ITサービスマネジメント部
2020年に中途入社。女性の健康情報サービス『ルナルナ』と母子手帳アプリ『母子モ』のサーバー構築や保守運用に携わる。
2023年2月から4月までの3カ月間、育休を取得。
 

―現在、どのような業務に携わっているのか教えてください。
 入社してすぐに女性の健康情報サービス『ルナルナ』のサーバー構築や保守運用の業務に携わりました。その翌年には、母子手帳サービス『母子モ』も担当するようになり、現在は、『ルナルナ』と『母子モ』両方のサービスの保守運用などを行っています。

 

―育休を取得したのはいつですか?
 2023年の2月から4月までの3カ月間取得しました。

 

―育休に入る前に、復職する際の不安などは感じていましたか?
 実は、『母子モ』は、前任の担当者が育休に入るために引き継ぎ、担当となりました。その翌年に今度は私が育休に入ることになりましたが、前任者が復職していたこともあり、復職後の様子や業務への取り組み方などを知っていたので、育休に入る前は特に不安は感じていませんでした。
 また、実際に復職した際も、私の育休は3カ月間と比較的短かったこともあり、その間に業務のやり方が大幅に変わることなどもなかったため、スムーズに業務に取り組むことができました。

 

―育休復職面談プログラムを通じて、直属の上司とはどのような話をしたのでしょうか?
 上司とはもともと距離が近く、また、毎朝、朝会で話をする機会もあるので、日頃からコミュニケーションはとれていました。
 ただ、あらためて育休復職面談という場があったおかげで、日常業務の打ち合わせでは話題に上らない子育ての状況など、私のライフスタイルの変化についても興味を持って聞いてもらうことができました。
 また、子どもの体調不良などにより仕事ができる時間が限られていることなど、その時々の子育てに関する状況を伝えて、業務量の調整などについても相談することができたため、育児と両立しながら無理なく働けました。

 

―中長期的なキャリアなどについても話し合うことはありましたか?
 今後どういった働き方をしていきたい、こういうキャリアを思い描いている、といった話もしました。日頃は、今日、今週、今月といった短い期間における業務の話に終始してしまうので、中長期的なキャリアについての相談ができたのもこの面談の機会があったからだと思います。
 特に、子どもが生まれたことをきっかけに、将来の自分自身のキャリアアップについても考え始めたところだったので、上司と話すことで、より具体的にキャリアを描くことができ、自分の成長を意識しながら業務に取り組めるようになりました。

 

―子育てと仕事を両立していく上で、当社のどのような人事制度が活用できると考えていますか?
 やはり、保育園への送迎がすぐにできるので、テレワークはありがたいですね。また、子どもが保育園に通い始めてから体調を崩すことが多くなり、短いと約2時間、長くなると半日程度は離席することがあるので、勤務時間を自分で調整できるスーパーフレックスも活用しています。
 今後は、残業時間の7.5時間分を育児のための休暇1日分として振り替えることができる「よりそい休暇」なども活用していきたいと考えています。

 

―子育てと仕事それぞれの今後の目標を教えてください。
 子育てにおいては、いろいろなところに連れて行くことをはじめ、子どもにたくさんの思い出を作ってあげたいと思っています。
 仕事では、生活環境の変化にまだうまく適応できていない部分があるので、テレワークやスーパーフレックスなどの制度をもっとうまく活用しながら、常に100%のパフォーマンスを発揮できるようになることをまずは目指したいです。

 

―最後に、今後、子育てと両立しながらエムティーアイで働くことを考えている方へのメッセージをお願いします。
 私の部署では、最近、2名の男性が育休を取得するなど、男性でも育休がとりやすく、また、エムティーアイは柔軟な働き方ができる人事制度もいろいろと整っているので、子育てをしながらでも安心して働ける会社だと思います。

 

【Case2】復職後の自身の変化を上司と共有することで信頼関係が深まり、仕事での新たなチャレンジと育児の両立が可能に

 

Profile
松岡 那苗
財経法務本部 法務・知財部
2018年に中途入社。入社以来、特許権・商標権などの取得・維持支援や、知的財産権に関する各種相談などの業務に従事。
2022年4月から2023年4月までの約1年間、育休を取得。
 

―現在、どのような業務に携わっているのか教えてください。
 入社以来、特許権・商標権などの侵害予防調査、出願・権利化支援および維持管理や、知的財産権に関する各種相談に関する業務に従事しています。

 

―いつ育休を取得したのでしょうか?
 2022年4月から2023年4月までの約1年間育休を取得しました。

 

―育休に入る前に、復職する際の不安などは感じていましたか?
 今回は二人目の出産で、以前勤めていた会社で一人目の子どもを出産する際に育休を取得したことがあります。当時も約1年間お休みしたのですが、復職に際して大きな困難は無かったという経験があったので、今回も特に不安は感じていませんでした。

 

―事前には不安は感じていなかったということですが、復職してから困ったことなどはありましたか?
 実際に復職が決まると、二人の子育てをしながら仕事ができるのかな、という不安を感じました。もともと上の子は定期的な通院などが必要なため、早出や早退などスーパーフレックスを活用して働いていました。上の子の通院などの付き添いに加えて、下の子が病気などになった際には看病の時間もさらに必要になることを考えると、二人の子どもを育てながら、仕事の時間まで確保できるのかどうか心配になりました。

 

―育休復職面談プログラムを通じて、そうした心配についても相談したのでしょうか?
 上の子は2024年には進学も控えており、その準備のための時間も必要になることなど子育てに関する状況については、上司だけではなくチーム内でも包み隠さず説明しました。
 そのうえで、上司とは面談の中で、こうした事情があるので、滞りなく仕事ができるのか不安に感じている、と率直に相談することができました。
 また、育休中の1年間で、何事においても決断までの時間が短くなった、という私自身の変化についても伝えました。
 以前は、何事においても時間をかけて考えてから決断していたのですが、二人の子育て中に考えてばかりいると時間だけが過ぎてしまい、結果としてますます手一杯になってしまう、ということを経験しました。その結果、とにかく物事を前に進めることの方が大事だと考え、短時間で決断するようになりました。

 

―育休中の変化が復職後にも影響を与えたのでしょうか?
 何かアイデアが浮かぶと、すぐに上司に伝えるようになったので、業務においても提案する回数が育休前に比べてとても増え、新しい業務にチャレンジできるようになりました。
 上司も私の変化に気付いていたようですが、日常では話題に上ることは無かったため、「何か心境の変化があったのかな」と漠然と感じていたようです。そうした時に面談の機会があったので、自分の変化の理由まで具体的に上司と共有することができました。こうした会話を重ねることで、自分の変化を再認識するとともに、自分のことをより深く理解しようとしてくれる上司への信頼も強まり、仕事へのモチベーションもより高くなったと思います。

 

―今後の中長期的なキャリアについての話もしましたか?
 5年後、10年後のキャリアを考えられないことが長年の悩みだったのですが、今回の面談を通じて、先のことを考えすぎるのではなく、近い将来に実現したいことに向けて目標を掲げ、それに伴う企画を検討・提案し、遂行することを積み重ねることでキャリアを築いていく、という方法もあると気づかせてもらえました。
 そのうえで、仕事だけではなく、プライベートも含めた私自身のライフプランとして、将来的に目指したい姿について有意義な相談ができました。私の現在の子育ての状況など含めて上司が理解してくれているので、仕事とプライベート両方の将来のことを気軽に相談できるようになったのだと思います。

 

―仕事とプライベートそれぞれの今後の目標を教えてもらえますか?
 自分と家族が毎日楽しく過ごすことが一番の目標です。
 そのひとつとして、楽しみながら仕事をすることも大事だと考えています。これまでは自部署内での仕事が多かったのですが、最近は、他部署の人と協力して取り組む業務が増えています。これは自分にとっての新たな挑戦なので、ぜひ楽しみながら、成果を出せるように頑張りたいです。
 プライベートでは、子育てを夫婦二人で行うのはやはり限界があるので、子育てをサポートしてくれる周囲のさまざまな方々と積極的にコミュニケーションを取り、信頼関係を築いていきたいと思っています。

 

―今後、子育てしながらエムティーアイで働くことを考えている方にメッセージをお願いします。
 エムティーアイでは、スーパーフレックスを活用して業務中に中抜けすることも可能ですし、子どもの病気や行事の際に利用できる「子の看護・子育て休暇」など子育てに活用できる制度が整っています。私自身もこうした制度を活用しながら働いていますので、制度の中から自分自身に合うものを組み合わせて活用することで、子育てと仕事を両立できると思います。

 

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